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日本フットボールリーグ(JFL)は14日、長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場など各地で開幕する。12年目の今季も、Jリーグ入りを目指すチーム、企業、大学、地域クラブなど18チームが参加。「驚かすのは、オレたちだ。」をキャッチフレーズに、11月28日まで前、後期各17節で熱戦を繰り広げる。 参入2年目のV・ファーレン長崎は、同競技場で昨季13位のホンダロック(宮崎)と対戦。Jリーグ2部(J2)昇格圏内の4位以内へ向け、しっかりとスタートダッシュを決めたいところだ。(運動部・熊本陽平、写真部・森慶太) 「本物のプロ集団」へレギュラー争い激化 JFL14日開幕、ホームでホンダロック戦
昨季J2のザスパ草津を率いた佐野監督が掲げるのは「美しく勝つサッカー」。2点取られても3点取ると話すように、攻撃的な姿勢を貫く構えだ。基本システムは4−4−2。相手次第で変更も考えられるが「まずは自分たちのスタイルを確立したい」(佐野監督)。 直前まで競わせるという佐野監督の方針の下、ポジション争いは激化している。FWは有光、福嶋が軸になりそうだが、2年目の宮尾、俊足の阿部らも調子は上向き。さらに2月の宮崎、鹿児島遠征などで結果を残した熊谷への期待も大きく「まさかここまで悩まさせられるとは」と佐野監督もうれしい悲鳴を上げる。 タレント豊富な中盤も激戦区。ボランチは状況判断に優れる原田、川崎のベテラン勢や、ロアッソ熊本から加入した山本、運動量豊富な幸野屋らが争う。サイドは右足からの正確なクロスが武器の佐藤由、俊足ドリブラーの山城、大塚、熊谷、川崎ら個性豊かだ。 左ひざ前十字靱帯(じんたい)部分断裂からの回復を見せるベテラン竹村、腰椎(ようつい)分離症で軽めの調整が続く神崎は複数のポジションがこなせるため、合流すれば攻撃に一層の厚みが増す。 センターバックはザスパ草津から加入した藤井が一歩リード。残り1枠を加藤、久留、伝庄らが争っている。故障で出遅れていた南の復帰も近い。昨季のレギュラー立石、隅田が抜けた両サイドバックは流動的。左を井筒、梶原、齊藤、右を新加入の中津留、杉山で競う。 ただ、2月の練習試合で宮尾、熊谷ら前線の選手をDFで試すなど、コンバートの可能性も残っている。GKは昨季全34試合出場の近藤が中心。吉本、島並が近藤を脅かす存在に成長できるか。 今季は実力や調子を見てA、Bチームに分けるなど、常に緊張感を持った状況で練習を続けている。佐野監督は「始動時に比べ、全員が試合に出たい意識が高くなってきた」と一定の手応えはつかんだ様子だが「まだどこかで妥協している部分もある。本当のプロフェッショナルにならなければ」と要求は高い。 シーズン2年目。V長崎は“本物のプロ集団”へ進化を遂げ、県民の、そして自らの夢を実現する。 ◎「何としても優勝」 佐野監督、力強く宣言 JFLは8日、東京都内で記者会見を開き、V・ファーレン長崎の佐野監督は「何としても優勝を目指していく。トータルフットボールを追求していく」と力強く宣言した。 全18チームの監督が出席。Jリーグ準加盟はV長崎をはじめ、町田ゼルビア、ガイナーレ鳥取とJFL初参戦の松本山雅FCの4クラブ。4位以内に入ることが、成績面でのJ2入りの条件となる。 元日本代表DF、町田ゼルビアの相馬新監督は「昇格のために1年間、頑張りたい。僕自身、新しい監督なので若々しいサッカーをしたい」とJ2入りへ意気込んだ。松本山雅FCの吉沢監督は「闘争心が見えるチーム。そこを見てほしい」とアピールした。 必ず“J”に戻る FW福嶋洋/「普通以上」やり通し結果を
昨季開幕前。九州リーグ得点王の福嶋は、チームの、サポーターの大きな期待を背負っていた。だが、4月中旬の練習中に右鎖骨を骨折。リーグ序盤に長期離脱を余儀なくされた。約2カ月後に戦列復帰したが、思うように調子は上がらない。どこか迷いがあるようなプレー…。「どうすればいいんだろう。(選手生活も)そろそろなのかな」。本気で悩んだ。 ゴールが見えてもシュートを狙わず、パスを選択。これが最善策だろう。そう自分に言い聞かせていた。だが、そんな弱気な姿を見たサポーターからげきが飛んだ。「何で人のためにサッカーやってるんだよ」 目が覚めた。「おれはFW。自分で決めなくてどうするんだ」。サッカーを始めた小学3年からFW一筋。生粋のストライカーが本来の姿を取り戻し始めた。昇格断念後、チームは下降線をたどったが、サッカーの楽しさを思い出した男は、ぶれなかった。最終節、今季につながる一発を決めた。 「普通のことをしていても、普通の選手にしかなれない」。J2アビスパ福岡から加入した当時、小嶺忠敏社長から聞いた言葉だ。V長崎で4シーズン目を迎えた今、その意味が分かる気がする。一流を目指し、自分のできる限りのことは何でもやる。どんな形でもいい。今までにないくらいゴールを奪う。とにかく結果を残す。 普通以上をやり通せば、必ずJの舞台に戻ることができる。そう信じてピッチに立ち続ける。
※県立総合=県立総合運動公園陸上競技場(諫早市)、佐世保市営=佐世保市総合グラウンド陸上競技場、島原市営=島原市営陸上競技場、かきどまり=長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場 今季の展望/鳥取“悲願”へ充実 松本山雅FCなど新規参入組も注目
上位3チームの主力は昨年からほぼ変わっておらず、今年も大崩れはないだろう。連覇を狙うSAGAWA・SHIGAは、大学生など9選手が加入。横河武蔵野も若手8人を加え、初の頂点を目指す。 2年連続で5位の鳥取は、昨季J2東京Vを率いた松田氏が監督に就任。同じく東京Vから元日本代表のベテランMF服部が加入するなど戦力は充実している。悲願達成なるか。昨季6位の町田はJ2ロアッソ熊本からFW木島を獲得するなど12人を大量補強。元日本代表DF、相馬新監督の手腕にも注目したい。 今季からのJFL参入組も面白い。Jリーグ準加盟の松本山雅FC(長野)は、1年でのJ2昇格に燃える。4月に準加盟申請を予定しているツエーゲン金沢(石川)も上位進出へ意欲十分。一昨年の覇者、ホンダFC(静岡)や唯一の大学チームの流通経大FC(茨城)なども実力があるだけに、序盤でどれだけ勢いに乗れるかが鍵になりそうだ。
2010年3月11日長崎新聞掲載
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