子ども自ら作品づくり 練習中、メンバーは積極的に意見を交わす。もっとすてきな作品に仕上げるために。音楽、振り付け、水着のデザイン−。すべて自分たちの案を基につくると、自然と思い入れが強くなる。森久恵コーチ(29)=森建築設計事務所=は「手直しもするが、子どもたちの面白い発想を大事にしたい」と作品づくりをいつも楽しみにしている。 長崎シンクロクラブの発足は1988年ごろ。諫早市の水泳教室に通う女子をピックアップしてスタートした。その後は規約などもないまま続いていたが、県水泳連盟が2005年11月、14年長崎国体へ向けた選手育成のため、本格的に再始動させた。目標は、開催地枠で自動的に本大会に出場できる地元国体までに、実力で九州ブロック国体を突破することだ。
だが、現メンバーに長崎国体の当該選手は6人しかいない。「シンクロナイズドスイミング」という競技は一般的になじみがなく、森コーチは「クラブがあることも知られていないし、始めようとする子もいない」と頭を悩ませる。 そこで、競技人口を増やそうと、毎年夏休みに小学生を対象とした体験教室を開催。現クラブ生の多くは、この教室をきっかけに競技を始めた。その一人、角崎花琳(西浦上中1年)は「たくさん体力を使ってきついけど、試合で演技ができたときはとてもうれしい」と達成感を口にする。全く泳げなかった選手もいたが、入部後約2年で試合に出場できるまでになった。気軽に競技を始めてもらおうと、今秋から「入門コース」も設置している。 ムードメーカーの前田果鈴(西浦上小5年)は「みんなで振り付けを考えて、一緒に踊るのが楽しい」と笑顔で話してくれた。「難しそう」と足を踏み入れにくい競技かもしれない。でも、仲間がいれば夢中になれる。(運動部・黒川美穂子) 2009年11月18日長崎新聞掲載
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