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解説/誘致合戦で選定遅れ 交通の利便性決め手に
開会式会場の選定は、長崎、諫早両市の激しい誘致合戦により、当初の予定から大幅に遅れた。2006年度内の発表予定が、今夏、さらに年内と先送りされ、ようやく決まった。
県立総合運動公園陸上競技場(県立総合)に決まった最大の要因は立地条件。開会式には約4万人の参加が見込まれる。県北、県南地域の競技開催地からも1時間半程度での移動が可能で、高速道路や、JRなど公共交通機関の利便性が大きなアドバンテージとなった。
陸上競技会場として見た場合、県立総合、長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場(かきどまり)ともに第1種公認競技場だが、県立総合はトラックが8レーン(国体は9レーンが必要)。かきどまりは照明施設がなく、日体協が定める現在の施設基準に満たない。どちらに決まっても大規模な改修が必要だった。県は他県の例から、県立総合は90−100億円、かきどまりは70−90億円程度が必要と試算した。
前回の国体で使用した県立総合の老朽化や、国体直後の全国障害者スポーツ大会開催、V・ファーレン長崎が将来的にJリーグ参入した場合のスタジアム問題など、国体後の活用法も含めて判断した結果、県立総合運動公園を大幅に改修する意見でまとまった。国体を開催するための都市公園の大規模改修は、国がその事業費の約半分を負担する助成制度があり、本県もその制度を活用する予定だ。
競技利用者が年間約120万人に上る県立総合運動公園。陸上競技だけでも、各市の中総体なども含め30超の競技会がある。改修期間はどこで競技会を実施するのか。改修の財源確保、県、自治体の財政負担を市民にどう理解してもらうかなど問題は多い。が、諫早市が移設を計画している市営体育館が同公園敷地内にできれば、本県スポーツ界の「拠点」として生まれ変わるという可能性もある。
他の競技会場地については、離島の壱岐市、五島市が含まれた。第2次選定以降もさらに増えることが予想される。県全体が一体となって、本県らしい国体を目指すという考えの表れだ。
今年の国体を開催した秋田県の経済効果は施設整備などを含め、約1060億円。国体は県活性化の絶好機で、スポーツ界にとっても飛躍の大チャンスといえる。
本県は天皇杯16位と躍進した2004年の埼玉国体以降、低迷期にある。国体の成功は地元勢の活躍によるところが大きい。本番まで約7年。既に強化に入っている競技もある。強化は短期間では進まない。各競技団体の地力が試される。(副島 宏城)
2007年11月27日長崎新聞掲載
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