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「力出し切った」「とにかくうれしい」 勝利に揺れた清峰スタンド

 回を重ねるごとに増すスタンドの熱気は、その瞬間、最高潮に達した。二十日、長崎市の県営ビッグNスタジアムで行われた全国高校野球選手権長崎大会決勝。2年ぶり3度目の甲子園切符をつかんだ清峰応援席は、歓声、感涙にあふれ、マウンド上で抱き合う選手たちと一つになって、揺れた。

 スタンドにはバス10台で駆け付けた約380人の全校応援団が陣取った。加えて父母や、清峰ファン、卒業生ら。鎮西学院の先制点に静まり返り、同点本塁打に沸く。そろいのTシャツに赤いキャップをかぶった父母らはメガホンを打ち鳴らし、生徒は緑のキャップをかぶって声を張り上げた。追加点、失点…。一投一打に一喜一憂。そして、迎えた勝利の時。

 一斉に立ち上がり、抱き合う父母の中で、九回を投げ切った古賀投手の母、豊子さん(49)は「期待してもらいながら、いつも大会前にけがばかり。最後の最後に力を出し切ってくれた」と涙をこらえて声を振り絞った。林主将の父、修吾さん(49)は「安打数は鎮西学院が上。いつものプレーができたからこそ勝てたと思う。とにかくうれしい」と、笑顔で整列する息子たちを見つめた。

 2年ぶりの甲子園。聖地に、ファンの脳裏に、鮮明な清峰旋風の記憶。同校の松瀬太郎校長(60)は「3季連続で出場した後、3季連続で逃してきた。プレッシャーがあったと思う。よくやった。甲子園では清峰らしい、そつのない野球。それしかない」と、再現を期待した。

 社会人野球の三菱重工長崎で活躍する2年前の左腕エース有迫亮さん(19)は「後輩たちは別人のようにたくましくなった。自分たちの力でつかんだ甲子園。清峰らしい、伸び伸びとしたプレーをしてほしい」とエールを送った。

2008年7月21日長崎新聞掲載


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