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がんばれ県勢!! 北京五輪


北京に懸けろ七色の虹 頂点目指す期待の県勢

 県勢最多となる8人が出場した前回のアテネ大会に続き、今回も県勢7人がエントリーした北京五輪。2008年8月8日8時8分の開幕まで残り14日となった現在、選手たちはそれぞれの目標に向けて最終調整を続けている。

 前回、県勢は自転車男子チームスプリントの井上昌己(日本競輪選手会長崎支部)が本県史上初となる銀メダルに輝いたのをはじめ、野球の城島健司(ソフトバンク−マリナーズ)も銅メダルを獲得した。今回も体操男子の内村航平(19)=日体大=、野球の杉内俊哉(27)=ソフトバンク=を筆頭に、メダル獲得、上位入賞が望めるアスリートがエントリーした。

 日本選手団の福田富昭団長は「金メダルは2けた、メダル総数も30個以上で(史上最多の37個だった)アテネを超えること」と目標を掲げた。県勢がその中に名を連ねることができるか。本県史上初となる金メダルは獲得できるか。本番直前、県勢の活躍を展望する。(運動部・城 知哲)



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 メダル最有力候補は内村と杉内。内村は五輪第2次選考会(4月・東京)をトップ通過してから、一躍「体操界の新星」として注目を集めた。続く代表決定競技会(5月・岡山)も、冨田洋之(セントラルスポーツ)に次いで2位。文句なしの代表入りを果たした。

 体操男子代表の具志堅幸司監督は「冨田の個人総合起用は確定しているが、内村にもやらせたい」と明言している。内村には2大会連続金メダルを目指す団体総合をはじめ、個人総合、そして種目別床運動、跳馬でのメダル獲得が期待される。

 順当ならば、団体総合でのメダル獲得は間違いない状況。これまでの実績から、現時点での評価は「地元中国が金」だが、冨田、内村らの活躍次第では、前評判を覆しての金メダルも夢ではない。内村も「団体総合の金メダル獲得に貢献したい」と目標を掲げる。個人総合は決勝進出ラインが目標になりそうだが、一発勝負の種目別で頂点を極める可能性もある。

 8年前のシドニー大会以来、2度目の五輪に挑む杉内のメダル獲得も濃厚だ。星野ジャパンでは、中継ぎでの起用が予定されているが、三菱重工長崎時代から国際試合の経験が豊富な左腕は、状況次第で先発、ストッパーとフル回転する決意だ。予選リーグの初戦で対戦するキューバを倒して、2006年のWBCに続く世界の頂点を極めたい。

バレーは初戦勝負

 朝長孝介(28)=堺ブレイザーズ=がセッターを務めるバレーボール男子は、予選リーグ初戦のイタリア戦がポイントか。世界最終予選(5、6月・東京)の初戦でセットカウント3−1、第4セットも24−17とマッチポイントまで到達しながら、まさかの逆転負けを喫した因縁の相手。ここを乗り切れば、一気に波に乗れそうだ。

 朝長も「まずはイタリア戦。日本らしいバレーでメダルを狙いたい」と意気込んでいる。

2大会連続で出場

 県勢で唯一、2大会連続出場となるバドミントン男子ダブルスの大束忠司(29)=トナミ運輸=は、今回を「選手人生の集大成」と位置づけている。バドミントンは出場条件が厳しく、ダブルスは世界ランキング16位までしか出場できない。大束・舛田圭太(トナミ運輸)ペアは、既に世界の16強入りした形で、1勝すれば8強となり入賞が確定。2勝でメダルが視野に入ってくる。大束は「前回のアテネと違い、今回は結果を残したい」と五輪で初勝利を誓っている。

 陸上男子20キロ競歩の森岡紘一朗(23)=富士通=も入賞ラインにつけている。昨夏の世界選手権大阪大会は11位。北京五輪テスト大会(4月・北京市)も、1時間24分39秒で日本勢トップとなる13位に入った。その後も調子を上げており、日本陸連の期待も大きい。森岡も「自分らしいレースをして入賞を狙いたい」と手応えを感じている。

世界への“第一歩”

 内村同様、10代で五輪出場を決めたサッカー男子のDF吉田麻也(19)=名古屋グランパス=、競泳女子四百、八百メートルリレーの山口美咲(18)=近大=は、今回が世界へ大きく羽ばたくための第一歩となる。

 吉田は昨季からトップチームに昇格し、今季は開幕からスタメン出場。今春、U−23代表合宿に初招集された。身長187センチの大型センターバックで、最終合宿(7−9日・千葉県)でも、1対1の強さ、高さ、さらには積極的に攻撃参加する姿勢を存分にアピール。五輪開会式前日の米国戦(8月7日・天津)から、スタメン出場する可能性も出てきた。

驚くほどの急成長

 山口も本番を前に調子を上げてきた。代表選考を兼ねた日本選手権(4月・東京)の女子八百メートルは、ぎりぎりの4位で代表に滑り込んだが、ジャパンオープン(6月・東京)で百メートル55秒3、二百メートル2分0秒8の自己新をマーク。末次澄王コーチ(イトマンSS)は「現在、チームの2番手まで伸びてきた。百メートルは55秒、二百メートルも2分を切る勢い」と驚くほどの急成長だ。本番では決勝進出はもちろん、メダルに絡む可能性も出てきた。



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 県勢(県内の中学校、高校、大学、実業団に3年以上在籍、または小学校に6年間在籍)のこれまでのメダル獲得者数は5競技で6人。前回のアテネ大会自転車男子チームスプリントで井上昌己(日本競輪選手会長崎支部)が銀メダルを獲得したが、まだ、金メダリストは誕生していない。

 1968年のメキシコ五輪に出場した体操の塚原千恵子(旧姓小田=長崎西高出身)の長男、直也(朝日生命)は長崎市生まれ。アテネの体操男子団体総合で金メダルに輝いたが、育ちは東京。残念ながら、本県初の金メダルとはならなかった。

 また、県バレーボール協会の中野尚弘副会長は、64年の東京五輪で銅、メキシコ五輪で銀メダルを獲得した。だが、当時の中野副会長は八幡製鉄(北九州市)所属で、出身は佐賀県鹿島市。これも県勢に数えられていない。

 今回、県勢は過去最高だったアテネ大会の8人には及ばなかったが、7競技に7人がエントリー。体操、野球などで県勢初となる金メダル獲得が期待される。

2008年7月25日長崎新聞掲載

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