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第7日/「おじいちゃん頑張ったよ」 競泳女子800Rで7位の山口選手(諫早出身)
【北京=本社運動部・城知哲】十四日、競泳女子八百メートルリレーに臨んだ諫早市出身の山口美咲選手(19)=真城中−近大付高−近大=は、二月に他界した祖父、田中護さん(享年八四)の遺髪をバッグに入れて会場入りした。大好きだった祖父に守られてつかんだ7位入賞。「おじいちゃん、美咲は頑張ったよ」。思いは天国の祖父に届いた。
護さんは多臓器不全などを患い、数年前から入退院を繰り返していた。そんな護さんにとっての楽しみは、孫が成長していく姿だった。山口選手の母、栄美さんは「いつもテレビで応援していた。美咲が生きがいで、自慢にしていた」。新聞記事などを切り抜いては、部屋の壁に張っていた。
山口選手も「おじいちゃん子」だった。一月に帰省した際、栄美さんが「あまりしゃべれなくなっていた」という護さんが、山口選手とはしっかり話せた。それが、2人の最後の会話だった。
四月、北京五輪代表選考を兼ねた日本選手権(東京)。このときも、バッグには護さんの遺髪が入っていた。レース直前、目を閉じて「おじいちゃんに祈った」。それが通じたのかどうかは分からない。ただ、結果は、19歳でつかんだ初の五輪切符だった。
本当は五輪の舞台に立つ姿を見てほしかった。だから、帰省したら、すぐに報告に行くつもりだ。「おじいちゃん見ててくれた。あのときは“北京に行かせて”と祈ったけど、次からは自分の力で頑張るね」。大舞台を経て、少女が大人の階段を上がった。
2008年8月15日長崎新聞掲載
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