めざせ!甲子園 高校野球長崎大会



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総評/「戦国大会」波乱相次ぐ

長崎日大ナイン
61校の頂点に立った長崎日大ナイン=県営ビッグNスタジアム
 第89回全国高校野球選手権長崎大会は、長崎日大の4年ぶり7度目の優勝で幕を閉じた。シード校の相次ぐ敗退、長崎北、島原工の快進撃、ノーシード校同士の決勝対決−。「戦国大会」の予想通りに、早い段階から波乱、熱戦が相次いだ大会を振り返る。(運動部・緒方庸介)

 長崎日大は3回戦からシード校の長崎南山、鎮西学院、清峰を連破した。決勝は圧巻の17安打15得点。通算チーム打率は3割6分で、特に主軸の上戸、浦口、曲渕は3人で29安打26打点。犠打、守備の連係など基本プレーも鍛えられており、攻守両面で頂点に立つにふさわしいチームだった。

 左腕エース浦口は全6試合に先発。伸びのある直球に、スライダー、カーブなどを織り交ぜながら、強豪校に真っ向勝負を挑んだ。低めの制球力に磨きがかかれば、甲子園でも十分に戦える投手に成長していた。

 長崎北の快進撃は、今大会を最も盛り上げてくれた。1年生エース若杉は、決勝こそ七回途中で降板したが、準決勝まで5試合連続完投。120キロ前後の直球と、80キロ台の緩いカーブを抜群の制球力でコースに決め、打者のタイミングを外し続けた。

 今大会は組み合わせに恵まれた部分もあったが、それを確実にものにした集中力、団結力は見事と言える。嶋田佳行監督の「いい選手を集めたわけではない普通のチーム。他チームのいい刺激にもなったのでは」という言葉は印象的だった。

 清峰はV3を逃したが、4年連続4強入りという結果を残した。エース山口宰は低めを丁寧に突ける制球力があった。小西、林、田邊ら長打力のある打線も強力だった。来季は林、値賀、富永、堀、山口哲らベンチ入りメンバーが多数残る。1年生投手の今村も大器の片りんを見せた。間違いなく優勝戦線に絡んできそうだ。

 初の4強入りを果たした島原工は坂田、緒方の両投手が海星、波佐見打線を抑えた。打線も水島、池田を主軸に投手陣を援護した。今大会をステップに、強豪校の仲間入りを果たしてほしい。

 ワンランク上のレベルで戦える選手もいた。投手では140キロ超の直球を誇る島原中央の宇土、鎮西学院の土田、打者では波佐見の白石幸、大平、瓊浦の七田らが目立っていた。

 一方、総四死球数が609個と、昨年の595個からさらに増加。投手の制球力不足は深刻だった。四球から崩れて大量点を許すパターンも多かった。長崎日大の浦口は準決勝まで5試合で与四死球11、長崎北の若杉は8。無駄な走者を出さないことが、勝ち上がるための条件であることを示した。各チーム、冬場の走り込みなど、地道な下半身強化練習に重点を置いてもらいたい。

 6試合で697球を投げた長崎北の若杉、将来性を感じさせた清峰の今村、1回戦で延長十一回完封した川棚の伊藤ら、ルーキーの活躍も際立っていた。来夏、一回り成長した彼らの投げ合いが実現すれば、再び大会が盛り上がるだろう。

2007年7月26日長崎新聞掲載






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