気持ちで支えチームけん引 主将・柴田


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【長崎日大−佐賀北】9回表長崎日大無死、柴田が中前打を放つ=甲子園
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高いレベルで自分を試してみたい。その一心だった。「本当についていけるのか」と不安視する家族に、「絶対に頑張ってくるけん」と告げ、15歳の少年は寮生活を始めた。あれから2年半、高校最後の夏。長崎日大の柴田主将は、甲子園の準決勝の大舞台に立った。
実家に戻るのは、正月だけ。野球漬けの毎日だった。主将を任されたときは「自分でいいのか」と悩んだ。チームが特待生問題に巻き込まれ、試合ができずに苦しい思いもした。「やめたいと思ったこともあった」。それでも、弱音は吐かなかった。渡瀬尚部長は言う。「柴田が手を抜いているところを見たことがない」。父・勝文さんも「帰りたいと言ってきたことは一度もない」。
163センチ、67キロ。恵まれた体格ではない。だからこそ、勝文さんは息子に言った。「気持ちで負けるな」と。3回戦の京都外大西(京都)戦、1点を追う八回。同点の適時三塁打を放ち、三塁ベース上でこぶしを突き上げた。鬼気迫る表情で叫んだ。その気持ちがチームを奮い立たせ、直後の再逆転劇を呼び込んだ。
この日の最終回も、先頭打者として打席に入り、中前打で出塁した。「最後まであきらめずにつないでくれ」。そんな思いを込めたガッツポーズをベンチの仲間に送った。最後まで気持ちは切れなかった。
負けても泣かないと決めていたのだが、最後は大粒の涙があふれた。それでも、後悔はまったくない。チームを気持ちで引っ張ってきた少年の「最高の3年間」は、甲子園の大舞台で幕を閉じた。(副島)
2007年8月22日長崎新聞掲載
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