ノックバットに願い込め 長崎日大、橋口・学生コーチ


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ノッカーとしてチームを支える橋口秀人学生コーチ=兵庫県西宮市、鳴尾浜臨海公園野球場
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右投げの捕手だった。現在、チームの学生コーチを務める橋口秀人(3年)は、中学卒業後、甲子園を夢見て長崎日大野球部の門をたたいた。
入学後、すぐに、異変が起こった。二塁へ送球したボールが、ある時は外野まで転がった。ある時は目の前で大きく跳ねた。「送球恐怖症」ともいわれるイップス。悩むほど、ボールの行方は分からなくなった。「あの時は、もうやめようと思った」
左投げも試したが、選手にはなれなかった。それでも、野球から離れたくはなかった。新チームになった昨夏。「チームを強くできたら」。学生コーチを引き受けた。
ノッカーとして、厳しい打球を仲間のために打ち続けた。2日の大阪入り後も、外野へボールを飛ばし続けた。これまで何千、何万回バットを振ってきただろう。新品のノックバットは、この1年間でしんの部分の塗装がはがれ落ちていた。
17日、チームは7年ぶりの8強を決めた。高校最後の夏は、これまででもっとも暑く、そして長くなった。でも、もう少しだけでもいい。夏の終わりが訪れるまで。仲間のためにバットを振り続けたい。今、心からそう思っている。(緒方)
2007年8月19日長崎新聞掲載
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