チーム支えた名参謀 清峰・清水央彦コーチ
清峰高の清水央彦コーチ(34)は、バックネット裏でかたずをのんで戦況を見守った。コーチはベンチに入れない。声を掛けることもできない。だが、その視線は選手に自信を与える。「上のランク相手に、対策は効いていた」。敗れはしたが、手応えがあった。
試合前日、深夜までビデオで対戦相手全員のプレーを分析する。テープをすり切れるほど巻き戻し、膨大なメモを取る。それでも、選手が混乱しないよう「伝えるのは要点だけ」。
「僕の右腕じゃない。両腕です」。吉田洸二監督は絶大な信頼を寄せる。佐世保商高時代は内野手で、吉田監督は一つ上の先輩。選手として大きな実績はない。だが、努力と研究を重ね自らの野球理論を磨いた。
吉田監督は教諭として佐世保商高赴任後、すぐに清水さんをコーチに招いた。清水さんは仕事の傍ら練習に参加、主に投手陣を含む守備面を担当した。以来、平戸高、清峰高と苦楽を共にした。監督と意見が対立することもある。だが、「甲子園に連れて行きたい信念は同じ。意見をぶつけ、信頼を深めた」。
ゲームセットの瞬間、清水さんはナイン一人一人を眺め、誓った。「強豪と互角に戦える自信をもらった。今後は常に全国でベスト8以上に入れるチームをつくりたい」。突き抜けるような甲子園の青空の下だった。
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