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2005年10月25日長崎新聞掲載
松本(口加)が2連覇 少年女子共通やり投げ
【本社取材班】第60回国民体育大会(晴れの国おかやま国体)秋季大会第3日は24日、岡山県内各地で全29競技(高校野球は公開競技)を行った。県勢は、陸上少年女子共通やり投げの松本百子(口加高)が日本ジュニア新の54メートル53で連覇したのをはじめ、重量挙げ成年男子77キロ級スナッチの吉岡祐司(九州国際大)が初優勝を飾るなど入賞ラッシュとなった。
団体はバレーボール成年男子とラグビー少年男子が準決勝に進出。連覇を目指すバレーボール少年女子は8強入りし、体操少年女子は7位で決勝へ。アーチェリー少年男子は準々決勝で宮城に惜敗し7位。ソフトテニス少年男子は8位が確定した。
個人もレスリング少年男子フリースタイル66キロ級の松本聖矢(島原工高)、同84キロ級の本田博士(島原高)の3位をはじめ、入賞が相次いだ。
公開競技の高校野球は清峰が夏の甲子園で優勝した駒大苫小牧(北海道)と準々決勝で対戦。2―7で敗れた。
第4日の25日、県勢はバレーボール成年男子など18競技に出場する。

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【陸上少年女子共通やり投げ決勝】1投目で日本ジュニア新の54メートル53を投げる松本百子(口加高)=岡山市、県陸上競技場
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陸上少年女子共通やり投げ/1投目で大記録54メートル53
通常よりも長い計測時間。じっと座ってその時を待った。電光掲示板に1投目の記録が出た。思わず「やった」と叫んでいた。満面の笑みで両手を振り上げた。興奮を抑えられないかのように、松本百子(口加高)は、その場で2度、3度と跳びはねた。
自己記録更新だけを狙っていた。ただ、1投目だけは「置きにいくじゃないけど、まずは安心できる記録を残そうと思った」。そう思うことで力みが消えた。これまでのどの投てきよりも手応えがあった。「ポーンと飛んだんで、これはいったかなと思った」。スタンドの歓声が、記録更新を確信させた。
この1年間で確実に安定感は増した。だが、昨年の国体で出した54メートル34を一度も超えられずにいた。今回、記録にこだわることを決めていたが、試合前の調子はよくなかった。「本当にやれるのだろうか」。だが、そんな不安はすぐに打ち消すことができた。大舞台に強いことは自分が一番知っているから。
高校1年で本格的に陸上を始めた時から「日本一になるつもりだった」。日本高校記録、日本ジュニア記録を樹立。もう高校でやるべきことはなくなった。11月2日、日本代表として初の国際舞台、東アジア大会(マカオ)に出る。アジア、世界、そして北京へ。160センチに満たない体に無限大の可能性を秘め、前進し続ける。(副島)
重量挙げ成年男子77キロ級スナッチ/吉岡が優勝 血にじむ手で栄光つかむ

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【重量挙げ成年男子77キロ級スナッチ】3度目の試技で130キロを成功させる吉岡祐司(九州国際大)。後ろで喜ぶ上島監督(諫早東高教)=倉敷市、倉敷体育館
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この130キロを成功すれば、優勝に限りなく近づく。1本目の試技で右手小指の皮がむけ、2本目で左手のひらの皮がむけた。両手には血がにじんでいた。だが、集中さえしていれば、痛みなど感じるはずもなかった。吉岡祐司(九州国際大)は力強く、自分の倍近くある重量を挙げた。
2回目に128キロを成功し、2位以内は確定していた。130キロは片岡(岡山)が先に成功させた。記録が並べば体重の軽い吉岡の勝ちになる。「これを取らなければ駄目だ」。自分に言い聞かせた。
西彼農高時代、全国入賞とは縁遠かった。国体初出場の大学1年時には、スナッチ11位、ジャーク19位。上島監督(諫早東高教)から「長崎の恥だ」と叱咤(しった)された。あれから、わずか2年。昨年は国体スナッチ3位。今年は日本学生王者にもなった。
重量挙げとしては、1989年の北海道国体75キロ級(現在の77キロ級)で、上島(現監督)が達成して以来16年ぶりの優勝。「監督冥利(みょうり)に尽きる。素晴らしかった」。2年前、厳しい言葉で奮起を促した上島監督が、今度は大絶賛した。(副島)
レスリング少年男子フリースタイル/松本と本田、3位
レスリング少年男子フリースタイル準決勝。66キロ級の松本聖矢(島原工高)、84キロ級の本田博士(島原高)は、ほぼ同じ時刻に隣り合ったマットに上がり、そして同じように敗れた。2人はともに、県高総体で激闘を繰り広げたライバル校の主将。目標の優勝こそならなかったが、堂々の3位入賞だ。がっちりと握手を交わし、健闘をたたえ合った。
競技によっては県内のライバル校との練習や試合を避けるケースもあるが、両校は定期的に合同練習や試合を行う。しかも手の内を隠さず全力で対戦する。
「全国トップレベルの選手が近くのチームにいるんだから、ともに磨き合えばいい」。島原、島原工の喜多、黒田両監督の考えは一致している。その結果、両校には毎年、全国で上位入賞を果たす選手が育ってきた。
「監督、家族、学校の仲間…。多くの人の支えでレスリングができることに感謝している。高校で果たせなかった日本一は大学で果たす」。青春をレスリングに懸けてきた両主将の思いは同じだった。(山口)
山岳縦走/入賞ラッシュに沸く
〇…山岳縦走は入賞ラッシュに沸いた。成年女子(鷲尾、津田)が総合4位、少年女子(和仁、菅原)が同5位、同男子(入口、松本)が同7位に入る健闘。少年女子の池田監督(大村高教)は「思った以上。強豪相手によく走り抜いた」と手放しで褒めた。
その原動力が個人1位となった成年女子の鷲尾(長崎市障害福祉センター)。12キロのリュックを背負った15組30人が一斉に約5・3キロの山道を駆け抜けるが、序盤の500メートルで一気に前に出た鷲尾はそのまま2位に54秒、約100メートル差をつけゴールした。
元実業団ランナー。大阪国際女子マラソンで15位に入るなど実力は折り紙付きだが、山岳縦走は昨年始めたばかり。「山を登り切った爽快(そうかい)感がたまらない。スタミナが付きマラソンにも効果がある」と、競技がすっかり気に入った様子。
25日は少年男子と成年女子がクライミング決勝に臨む。縦走のみ出場の鷲尾は「来年は連覇したい。クライミングも入賞できるよう精いっぱい応援します」。
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