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県北で中心都市の役割を担う本県第二の都市・佐世保市。大学などの教育施設や美術館などの文化施設は「二十五万都市」として十分とは言えない。県北地区の発展のためにも文教施設の充実を求める声は根強い。 県内の大学、短大は計十四校。このうち十一校が長崎市を中心に集まり、佐世保市にあるのは県立大、長崎国際大、長崎短大の三校だけ。学生数を見ても県南の約一万七千人に対し、県北は約四千人と四倍以上の開きがある。 県北の教育機関充実を目指す佐世保市は一九九五年から、県に対し県立大の学部増設を目的とした総合大学化を要望している。地元のほか、通学圏内の北松や平戸市、松浦市の若者の選択肢が増え、新たな進学チャンスが生まれるからだ。だが、現状では同大は経済学部の単科大学。県北に理系の学部はない。
こうした南北格差は、美術館にも当てはまる。長崎市では昨年、新たな文化振興の拠点となる県美術館や長崎歴史文化博物館が相次ぎ誕生した。 一方で、一九八三年開館の佐世保市島瀬美術センターは、県展や市民展の会場として建設され、貸し画廊的な要素が強い。収蔵庫も狭く、作品の搬入も不便で本格的な美術展が開けないのが現状だ。 佐世保美術振興会の森山一信副会長(76)は「県美術館と性格が違う現代美術館を造ればいい」と考える。「佐世保は外からいろんな人が集まって発展した新しい町。佐賀県など近県からも現代美術の作品を展示したい人が集まる。いい作品は買い上げて展示・収蔵し、コンクールをして互いに審査するのもいい。長崎にない美術館として価値は十分ある」 知事選の各候補者は、県北地区の文教施設充実をどう考えているのか。 現職の金子原二郎候補(61)は「県立大は古いので建て替えたい。文教施設は県北県南にこだわらず、地域特性を生かせる必然性があれば検討する」と柔軟姿勢。新人の山下満昭候補(53)は「県下に平等な施設配置となるよう計画的に進めたい」と格差解消を主張する。 新人の小久保徳子候補(47)は「厳しい財政状況で箱物を造るのは厳しい」として「IT(情報技術)を活用し長崎、佐世保の教育文化施設の交流・連携を強化したい」とソフト面を重視する。 文教施設の均衡ある発展を望む県北住民の切実な願いに、どう応えるのか。新知事にその期待が寄せられる。 2006年2月1日長崎新聞掲載
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