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終盤に入り三つどもえの戦いが過熱する知事選。本県のリーダーとして五千人近い職員を動かし、年間七千億円を超える予算を執行するのが知事の主な仕事だが、時には日本を背負う首相顔負けの権力を発動することもできる。激戦を勝ち抜いて就任する知事とはどんな役職かを紹介する。 3割自治 県の二〇〇五年度一般会計当初予算は約七千九十五億円。歳入のうち県税収入は12・7%の約九百二億円しかなく、諸収入などを合わせても、自由に使える県単独の歳入は三割程度。それ以外は地方交付税や国庫補助金などで賄われている。いわゆる「三割自治」の典型だ。さらに、県財政は一兆円を超える県債残高(借金)を抱えている。 それでも国の補助事業のメニュー選択や乏しい財源の中で打ち出す単独事業の優先順位には知事の意向が反映される。「自由に動かせる金が少なく、独自色を出すのに苦労する。でもそこが知事の腕の見せどころだよ」。現職の前に知事を四期務めた高田勇さんはそう話す。 人 事 予算執行と密接に関係するのが人事。職員約四千八百人を抱え、自らが掲げた政策を推進するために新たに部署を設けたり、人員を手厚くしたりできる。また、副知事、出納長といった特別職のほか、教育委員会など各種行政機関の委員の任命も行う。 許認可 ほかにも知事の権限として、法律や県条例で定められた許認可権がある。ここ数年は市町村への権限移譲が進んだのに伴い減少したが▽調理師免許の交付▽病院の開設許可―など数千件に上る。また、▽建設業者への営業停止命令▽県少年保護育成条例に基づく有害図書類の販売禁止命令―なども知事名で発令される。 増す重み 県議会、国会においての知事と首相の権限の違いは何か。いずれも県議会、国会を解散させることができるが、知事はさらに議会が提案してできた条例を再審議させたり拒否する権限も持つ。 首相を辞めさせるには衆院の内閣不信任決議で出席者の過半数が賛成すればいいが、知事の不信任には県議会で三分の二以上の議員が出席し、四分の三以上の賛成が必要。知事は住民の直接投票で選ばれるだけに、辞めさせるハードルは首相よりも高い。 今後、地方分権が進めば、知事の権力はさらに強大になる。知事選の候補者三人から誰を本県のリーダーとして選ぶのか。有権者の一票も重みを増している。 2006年2月1日長崎新聞掲載
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