![]()
「経済・雇用対策」が争点の軸となった知事選。三たび県政のかじ取りを任された金子原二郎さん(61)は早速、「雇用拡大に全力を挙げる」と表明した。だが景気浮揚をはじめ離島振興、財政健全化、少子化など本県の政策課題はめじろ押し。経済界や県民は6日、期待とともに注文を付けた。 長崎商工会議所の松藤悟会頭は雇用拡大について、「進出企業の規模拡大や新規事業の創出が必要。国営諫早湾干拓事業による農地活用など地場産業を強化する事業、企業誘致につながる施策を積極的に進めてほしい」と強調。九州新幹線長崎ルートの早期着工による活性化を期待する。 財政健全化で英断を求めるのは佐世保商工会議所の辻洋三会頭。「民間企業は『赤字の垂れ流し』を続ければ経営が破たんするが、行政にはそうした責任感、緊張感が足りない。地方公務員、議員の削減と給与体系の見直し、県機構や公共事業の削減などに大胆に取り組んでほしい」 公共事業が減少し、建設業をはじめ離島の産業はあえいでいる。「長崎は離島県。頭の中の半分は離島のことを考えてほしい。建設業者らは負債を抱え、転業しようにも余力がない。行政の手だてが遅れており、転業しやすい環境を整備すべきだ。五島のブランドづくりも発展させてほしい」。こう求めるのは五島市の福江商工会議所の才津為夫会頭。 県中小企業団体中央会の林田武会長は「建設業を中心とする県内中小企業の厳しい経営環境に改善の近道を求めるのは難しい。各業界個々の問題より、まず取り組むべきは産業誘致と観光振興。全般的な景気底上げを図ることで、結果的に中小企業にプラスの波及効果が生まれる」と訴える。 南高口之津町丁の書店経営、永田博さん(59)は、人口減などで最盛期の一九九七年ごろより売り上げが三割ダウンしたと打ち明ける。「経験を積ませるため都会に出した後継者に戻ってこいと言えない。経済対策として観光が即効性があると思う。隣県と一体となった売り込みを図るべきだ」 少子化への心配もある。長崎市金堀町の店員、瀧川ヨシ子さん(57)は「経済的な理由で子どもを欲しがらない若い夫婦が増えている。子どもを産み安心して育てられる施策に取り組んでほしい」と話した。 2006年2月7日長崎新聞掲載
|