■前原国交相が島原道路視察、橋本氏支援も 中村氏陣営は民主の手法に反発
「知事が辞めたから副知事が上がる、という発想ではいけない。新たに長崎の経営方針を示し、金も権限もくる長崎のビジョンを示す若くて意欲がある人を知事にしないと」。JR諫早駅前で街頭演説した前原国交相はこう訴え、中村氏をけん制した。さらに雲仙市では「島原道路を見てきたが、進める事業は進めると約束する」と明言した。 島原道路は、南島原市深江町と諫早市の約50キロを結ぶ計画。基幹産業の農業や観光振興に向け必要だとして地元には早期実現を求める声が根強い。前原国交相はこの日、島原道路のうち諫早市内の工事現場を視察。計画の概要と進ちょく状況、整備効果について説明を受けた。前原国交相と懇談した横田修一郎島原市長も早期完成を要望した。 島原半島3市はこれまで自民党を中心に厚い保守地盤を誇ってきた。昨年8月の衆院選長崎2区でも、自民党の久間章生氏は民主党の福田衣里子衆院議員に敗れたが、3市では約7300票上回った。しかも中村氏は南島原市有家町の出身。「地元から知事を」との声は強く、23日に雲仙市内で開かれた総決起大会で自民党の加藤寛治県議は「知事を輩出した地域は発展している」と強調。中村氏も「島原半島の道路建設に力を入れたい」とアピールした。島原市内の橋本氏陣営の関係者も「島原では非国民扱いされそうな状況だ」と苦戦を認める。 前原国交相の島原入りもこうした選挙情勢に対する民主党の危機感の表れだ。28日に島原市内で開かれた橋本氏の総決起大会には石井一党選対委員長も出席。「不要なダムは中止するが島原の道路ぐらい(予算を)付けないといけない。今までのようにいつまでたっても島原に道もない県政を続けるのか、ここで出直すのか、それを問うのが今度の知事選だ」と語気を強めた。 これに対し中村氏も各地の演説で、陳情窓口を幹事長室に一本化した民主党の手法への批判を始めた。中村氏の陣営幹部は「民主党は強権的すぎる。島原半島の結束力は固く、民主党の動きは逆効果になるだろう」と自信を深める。
2010年1月31日長崎新聞掲載
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