知事選


■県職員組合は自主投票提案 OBの活動も活発化

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前副知事の中村法道氏への支援を呼び掛けた県職員OBの集会=17日夕、長崎市元船町、平安閣サンプリエール
 12年ぶりに県庁トップが代わる知事選で、県職員でつくる県職員組合と県職員OBの動きが注目を集めている。県職組執行部は自主投票を職場に提案。上部団体の連合長崎や自治労県本部が前農水省改革推進室長の橋本剛氏(40)を推薦する中での判断に波紋が広がる。OBも前副知事の中村法道氏(59)と橋本氏の陣営に分かれ支持拡大を図る。

 「知事選は自主投票を決めた。中村さんとの付き合いもあり、橋本さんを推薦しても組織の混乱にしかつながらない。苦渋の判断に理解をいただきたい」。15日夕に長崎市内で開いた県職組長崎支部のニューイヤーパーティー。近藤富彦委員長はこう明らかにした。

 しかしあいさつに立った民主党議員は橋本氏支援を呼び掛けた。同組合の支援を受ける吉村正寿長崎市議は「私は橋本さんを精いっぱい支援する」。同組合出身の陣内八郎県議も橋本氏支持を訴え、組合との温度差が浮き彫りになった。

 県職組は組合員約3900人を抱える自治労県本部最大の組織だ。知事選は直接の使用者を選ぶ選挙のため「推薦候補の当選」は大前提。支持・推薦したのは高田勇元知事の4期目、金子原二郎知事の2、3期目の選挙のみ。今回は中村、橋本両氏から推薦願が出ていた。執行部は判断理由を、選挙結果と県政運営手法を展望できないまま橋本氏を支援するのは組織的混乱を引き起こす可能性がある−などとする。

 しかし民主党県連や労組からは疑問や不満が上がる。自治労傘下の組合幹部は「これでは一枚岩になれない。『外部の人を(県庁に)入れたくない』『変わりたくない』との私情なら県民に理解されない」。県連関係者も「勝ち馬が分からないのだろうが、橋本氏は県政を改革するため県連が主体的に擁立した。改革する気持ちがないのか」と手厳しい。

 17日夕に長崎市内で開かれた中村氏を励ます県庁OBの会。壇上には高田元知事、清浦義廣元副知事、吉次邦夫前諫早市長、白浜信前平戸市長、横田修一郎島原市長ら県の元幹部が顔をそろえた。高田元知事は「家族みたいな集まりだ。皆さんは長男坊で、次男三男に当たる中村君が出るのだから一生懸命応援してください」と求めた。

 一方で、橋本氏の父の明氏(69)も県土木部幹部まで務めた県職員OBだ。明氏もかつての同僚らに支援を求める活動を地道に続けている。橋本氏陣営の選対幹部は「今までの肩書を活用し知事をつくろうとする動きが目立つ。これでは既得権益の打破や改革はできない」と批判を強める。

2010年1月22日長崎新聞掲載