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「平和の精神が原点」 県、筑波大が専門家会議で教会群の意義考える

 県、筑波大の世界遺産専門家会議「平和戦略としての世界遺産ガバナンス」が二十二日、長崎市内のホテルで開かれ、国内外の研究者が世界遺産による平和構築や世界遺産の暫定リストに入った「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の意義について考えた。

 ユネスコ世界遺産委員会の助言団体である国際文化財保存修復研究センター(ローマ)のムニール・ブシュナキ所長、筑波大世界文化遺産学専攻長の日高健一郎教授、長崎純心大の片岡瑠美子教授、カトリック中町教会の野下千年主任司祭、立石副知事らが参加。「世界遺産をツールとした平和」が検討課題として提起された。

 一九七二年にユネスコで採択した世界遺産条約について、ブシュナキ所長は「世界の文化、自然の普遍的な価値を認め、各国が協力して財産を守る平和の精神が原点。再評価する必要がある」と強調した。

 日高教授は「世界遺産の破壊、存続も強い印象的意味を持つ。世界平和を紛争の後だけでなく、紛争前、紛争中の流れで考えるべき」と指摘。片岡教授は「日本では長崎を中心にキリシタン文化が栄え、教会は人間の歩みを表現。信仰の権利が守られて平和がある」、野下主任司祭は「宗教を評価し合い、平和を構築することが重要」と語った。

 ほかに「核兵器は文化遺産保護と対極にある」「長崎のキリスト教は日本の伝統と融合し、無形の価値も高い」などの意見が出た。「平和をキーワードにした具体的なプランの提案が求められる」と新たな方向性も提示された。

 二十三日は長崎歴史文化博物館で世界遺産国際シンポジウムがある。

2008年3月23日長崎新聞掲載

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