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「価値観の交流」など軸に 学術会議が評価基準で方針確認
「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の世界遺産登録に向け、専門家が推薦書作りの方向性を議論する県世界遺産学術会議(委員長・林一馬長崎総合科学大教授)の第6回会合が27日、長崎市内であった。世界遺産に求められる「顕著な普遍的価値」の評価基準のうち、(ii)「価値観の交流を示す」と、(iii)「文化的伝統の伝承物」という視点を軸に価値を証明していく方針を確認した。
2月にあった前回までの議論では、(ii)(iii)をはじめ、教会建築自体の価値を示す(iv)や、世界的価値を持つ出来事などとの関連性を示す(vi)も含める方向だった。しかし、3月に来県した海外の専門家からは(iv)の適用は難しく、(vi)の適用も検討が必要との意見が出た。
これを受けて県は今回、教会建築自体も西洋と日本の文化が融合した価値観の交流を示す物ととらえて(ii)を適用し、日本独特の信仰形態を伝える物証としての(iii)の視点も含めて価値を証明する素案を提示した。
この日の議論では、(iii)の適用について、「教会建築が明治期の信仰復活以前の歴史や伝統までも証明するのは難しい。枯松神社(長崎市外海地区)のような物がないと、『隠れ』の時代の証拠にならない」との意見や、「潜伏時代の聖地を物証として挙げることで背後にある文化的伝統としての(信仰)組織、慣習、伝承を表現すればいいのではないか」との意見などが出た。
一方、(iv)(vi)の適用についても完全には排除せず、(iv)については近隣諸国との比較の中で、建築物としての価値を証明できるか研究を進めることにした。(vi)に関しても、構成資産候補に関連する天正少年使節や日本二十六聖人の殉教、信徒発見という出来事が世界的に重要な意味を持つか調査した上で見極めることにした。
同会議はキリスト教史や世界遺産が専門の大学教授ら6人で構成。今回は委員4人と、県が今月新たにアドバイザーとして任命した大学教授2人の計6人で議論した。
2009年7月28日長崎新聞掲載
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