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「伝来と復活に価値」 長崎で国内外専門家がシンポ
「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の世界遺産登録に向けた課題を考える世界遺産国際シンポジウム(県主催)が二十二日、長崎市内であった。
「世界遺産としての価値と評価基準の適合について」をテーマにパネルディスカッション。世界遺産候補を調査し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会に登録の可否を勧告する国際記念物遺跡会議(イコモス)の元アドバイザー、ユッカ・ヨキレット氏と、前事務局長のディヌ・ブンバル氏ら国内外の専門家四人がパネリストを務めた。
ヨキレット氏は「長崎の教会群−」を見た感想として「二つの出来事があった。一つは十六世紀のキリスト教伝来で、もう一つは十九世紀の復活。この二つを基礎に、顕著な普遍的価値として推すことができると思う」とした上で「全世界の枠組みの中でどういう関係を持つかが大事」と話し、海外の事例との比較の重要性を強調した。
筑波大大学院世界文化遺産学専攻の稲葉信子教授は県が作成中の推薦書の文案の中で、キリスト教が伝来した日本を「一つの成熟した文化圏」としたり、教会群などを「世界史に残るドラマの舞台となった場所」とする表現を例に挙げ「われわれが当然と思って使う言葉がどういう意味を持つのか、一つ一つ注意しなければならない」と指摘した。
推薦書の内容を議論する県世界遺産学術会議の委員長を務める長崎総合科学大の林一馬学長は、教会群の建造物としての価値が世界遺産の基準に当てはまると主張できるか質問。ヨキレット氏は「基準を適用できないことはない。問題は十分な証拠を積み上げ、顕著な建造様式として表すことができるかだ」と述べた。
ブンバル氏はこれまで世界遺産候補を数多く見てきた経験から「多くの価値基準を盛り込もうとしすぎる傾向がある」と述べた。
2009年3月23日長崎新聞掲載
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