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構成資産絞り込み 「大浦天主堂」など12件盛り込む

構成資産候補の評価
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 「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の世界遺産登録に必要な推薦書の方向性をまとめる県世界遺産学術会議は十一月三十日、長崎市内で四回目の会合を開き、構成資産の絞り込みやコンセプトについて意見交換した。議論の詳細を紹介する。

 同会議のメンバーは▽林一馬氏(長崎総合科学大学長)=委員長▽片岡千鶴子氏(長崎純心大学長)▽五野井隆史氏(聖トマス大大学院宗教文化専攻教授)▽斎藤英俊氏(筑波大大学院人間総合科学研究科教授)▽篠原修氏(政策研究大学院大政策研究科教授)▽服部英雄氏(九州大大学院比較社会文化研究院教授)の六人。この日は服部氏を除く五人が出席した。

 県は「長崎の教会群−」のコンセプトとして「アジアの東端である日本にもたらされたキリスト教の四世紀に及ぶ歴史を証明し、外来宗教の伝来と受容の希有(けう)な軌跡を物語る」と総括した文案を提示。委員からはおおむね了承された。

 候補として挙げていた四十三件(県内三十五件、県外八件)について、構成資産に含めるかどうかの現段階での可能性を協議。長崎市の「大浦天主堂」「旧羅典神学校」、ド・ロ神父ゆかりの「旧出津救助院」「大野教会堂」、新上五島町の「青砂ケ浦天主堂」「頭ケ島天主堂」、五島市の「旧五輪教会堂」など十二件は盛り込むことで合意した。

 一方、「潜伏キリシタン関連遺跡群」「潜伏キリシタン墓碑」「サント・ドミンゴ教会跡」「ド・ロ神父遺跡」「野崎島の旧農村集落」(小値賀町)と県外の四件は除外することになった。「サント・ドミンゴ教会跡」については、資料館として保存に努めている長崎市の姿勢を評価しながらも、市街地にあり、バッファゾーン(保全のための緩衝地帯)の設定が難しいことなどが理由。

 二十二件は結論を保留。南島原市の日野江城跡については「キリスト教関連遺産としての特徴が見られない」との意見がある一方、天正遣欧使節が日野江城で帰国報告した記録があることを指摘し「東西文化の交流という意味で歴史的なことが行われた」として、構成資産に加えるべきだとの意見も出て、結論を先送りした。長崎市の旧浦上天主堂跡についても賛否両論があり保留した。

 構成資産は国の重要文化財や史跡、重要文化的景観でなければならないという国独自の基準があり、結論を保留したその他の資産候補は動向を見極めた上で判断することにした。この中には外海(長崎市)、黒島(佐世保市)、上五島、下五島など八カ所の「文化的景観」(人々の生活や生業、風土によって形成された景観)が含まれている。

 来年二月と三月にも会合を開き、推薦書の方向性を固める予定。

2008年12月9日長崎新聞掲載

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