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全国龍馬ファンの集い南国大会 本県からも活動報告

全国龍馬ファンの集い南国大会
長崎龍馬会のメンバーも白い法被姿で参加し、坂本龍馬の志を顕彰した「全国龍馬ファンの集い南国大会」=高知県南国市、ホリデイ・イン高知
 第21回全国龍馬ファンの集い南国大会(同実行委主催、全国龍馬社中など共催)が10月24日、高知県南国市のホリデイ・イン高知で開かれ、参加者約400人が龍馬の志を顕彰しながら交流を深めた。来年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」の放映を前に会場は活気にあふれた。11月15日は龍馬が生まれた日であり、命日でもある。大会の模様や講演会の要旨などを紹介する。(生活文化部・荒木勝郎)

 大会は南国市制施行50周年記念事業として開催。同市は龍馬とのゆかりが深く、その北部にある才谷は龍馬の祖先の地。坂本家の初代太郎五郎、2代目彦三郎、3代目太郎左衛門の墓がある。龍馬は変名を「才谷梅太郎」と名乗っていた。

 大会には本県の長崎龍馬会のメンバーらも参加。実行委員長の公文洋一路さん(高知市・坂本龍馬〓楽部)は「龍馬伝で高知県全体が盛り上がっている」とあいさつ。南国市には奈良、平安時代にかけて国府があり、国司で「土佐日記」で知られる紀貫之が任を終えて帰京する際、別れを惜しんで詠んだ和歌を引用、南国観光の魅力を紹介した。

 全国龍馬社中会長の橋本邦健さん(同〓楽部)は「『龍馬伝』のチャンスを生かして地域に貢献してほしい。龍馬の精神はそこにある」と語った。

 続いて歴史に詳しいアイドル、愛称“歴ドル”として活躍する美甘子(みかこ)さんのトークショーがあり、来年3月に長崎市など龍馬ゆかりの地で開かれる「坂本龍馬 幕末歴史検定」のイメージキャラクターとしての活動を紹介、龍馬への思いを熱く語った。

 大会では五つの龍馬会の活動報告があり、龍馬をテーマにした地域活性化事業などが紹介された。本県からは五島龍馬会副会長の山下利平次さん=新上五島町=が発表。亀山社中の龍馬の同志が乗ったワイルウェフ号が五島沖で座礁したことについて述べた。五島龍馬会は今年から、船が沈没した5月2日に遭難者の墓などで慰霊祭を開催、「来年の慰霊祭までには新上五島に龍馬の像を建てたい」と話した。

 記念講演では、「龍馬伝」の脚本家、福田靖さんが登壇。「コスプレ姿の龍馬ファンが全国から集まっている。龍馬については皆さんが詳しい。敵地、アウェーに来た感じ」と笑いを誘い、福山雅治さんを龍馬役に迎えた新しい龍馬像について語った。

 大会では、来年、岩手県一関市での開催を申し合わせた。

 【編注】〓は倶の旧字

◎生き方に感銘受け活動 長崎市出身の歌手松尾さんも参加

 坂本龍馬をイメージしたはかま姿で演奏活動する長崎市出身のシンガー・ソングライター、松尾貴臣さん(30)=千葉市在住=も会場を訪れ、参加者と交流を深めた。

 西千葉龍馬会の会長を務め、高知県観光特使としても活躍。龍馬の生き方に感銘を受け、「歌う平成の坂本龍馬」として活動。各地の福祉施設などで演奏している。

 「音楽を通して日本全国にハッピーを届けたい」とアルバム「ハッピーソングス」を発表。「地方を自分の足で回り、社会に貢献したい」と張り切る。

◎“歴ドル”美甘子さんトークショー「龍馬と私」

自由奔放さカッコイイ 視野の広さに感動

 私は小学生のころ、テレビアニメ「おーい!竜馬」を見て、龍馬が好きになった。司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」を基に武田鉄矢さん(原作)、小山ゆうさん(作画)が手掛けた作品。幼い龍馬の姿に感情移入した。1人の浪人が日本を変えるまでに成長する姿をカッコイイと思った。

 私は愛媛県今治市出身で、家族旅行で高知を訪れていた。坂本龍馬記念館は、太平洋も一望できる大好きな場所。そこで龍馬が暗殺されるシーンがドラマ仕立てで紹介され、見ていて涙が出た。この犯人がいなければ、龍馬はもっと斬新な日本の改革をやっていたかもしれないと、思いをはせる小中学生時代だった。

 高校の時は夏休みの宿題で、友達と一緒に幕末のミニコミ誌「維新回天」を作った。私が龍馬になりきっての文通コーナーを設け、近藤長次郎のまんじゅうの広告を入れたりした。弁論大会では「刀社会への憧れ」というタイトルで発表した。「葉隠」の名文「武士道というは死ぬことと見つけたり」に武士の生き方が表れている。幕末の時代、海外から新しい文化を取り入れるとか、夢を持っていた人たちにロマンを感じる。文武両道の時代。死と隣り合わせの中、希望を持って頑張った。

 龍馬は周りが藩単位で動いた時代に、日本という大きな視点で物事を考えた。長崎で亀山社中、海援隊をつくり、世界に目を向けた。勝海舟や河田小龍ら人生の師と出会い、臨機応変に対応。時代の一歩先を行くグローバルな発想を持っていた。脱藩した浪人が越前藩主の松平春嶽らセレブな人に会ったのもすごい。龍馬には人間的な魅力があった。

 昨年は「坂本龍馬 幕末歴史検定」の初級、中級を受けたが、中級は落ちた。来年はリベンジしたい。皆さんも検定を受けてください。

◎脚本家・福田靖さん記念講演「龍馬伝〜新たな龍馬像を創る」

主人公の成長描きたい 主演、福山さんしかいない

 龍馬伝では、司馬遼太郎さんの小説「竜馬がゆく」とは違う新たな龍馬像を描く。龍馬と、三菱創始者となる岩崎弥太郎の人生は一瞬交錯した。龍馬の死後、弥太郎は三菱をつくった。龍馬の志は弥太郎に引き継がれ、現代に至っているようだ。

 龍馬はスペシャルな人。主演はスターの福山雅治さんしかいないと思い、自分から打診した。福山さんはデビュー20周年。音楽活動を犠牲にして、大河ドラマに出演する。小学生から年配の人までが福山さんに恋するドラマにしたい。

 脱藩した浪人の龍馬が、薩長同盟の保証人になったとされるが、「おまえ何様」という感じもある。司馬さんの龍馬像に縛られていると、新しい龍馬像はできない。批判していこうと思う。龍馬の子ども時代の記録はない。脚本は僕のイメージ。子役の浜田竜臣君は本当にかわいい。彼の人生は来年1月3日の放映開始を境に変わる。

 そして途中で“福山龍馬”に。「えっ、これが龍馬?」という感じで始まる。抗議が殺到するかもしれないが、最初は普通の人間。薩長同盟を画策する人間になる謎を解く。

 おそらくの話だが、第1話は三菱を創設し大経済人になった弥太郎のシーン。そこに(龍馬の小説「汗血千里駒」を書いた)坂崎紫瀾という若い男がやってきて「龍馬を知っていますか。小説にしたいんですよ」と尋ね、弥太郎が龍馬について語る感じになりそう。

 攘夷(じょうい)、公武合体…。ドラマでは政治的な要素の説明が必要となるが、知らず知らずのうちに分かるようにしたい。龍馬の成長も等身大の目で見えるように表現したい。土佐勤王党の武市半平太は強烈なリーダーシップを持っており、龍馬と対等だったとは思えない。龍馬は土佐勤王党に入ったが、なぜ脱藩したのかを追求したい。

 どうすれば黒船を見て、ほかの人と全く違う視点を持つのか。自分の人生がどうなるのかを考え、抱えた疑問を誰かに聞いて、行動に移した。「日本を今一度洗濯いたし申し候」は何を意味するのか。筋を通していきたい。弥太郎は龍馬をねたみ、龍馬のようになりたいと思っていた。表裏一体の矛盾した感情を持っていた重要な人物。弥太郎は龍馬暗殺をどう思ったのか。いろんな想像力が膨らむ。

 福山さんが新しい龍馬像をつくってくれる。ほかのキャラクターも強烈。龍馬研究者も「カッコイイ」と言うようなドラマにし、皆さんを幸せにしたい。


2009年11月14日長崎新聞掲載


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