生花のコサージ
身近なもので簡単に
もうすぐ三月。卒業式(そつぎょうしき)などお別れの季節でもあります。お世話になった人に手作りの生花(せいか)のコサージを感謝(かんしゃ)の気持ちと一緒(いっしょ)に贈(おく)ってはどうでしょうか。コサージとは、服や身体に飾(かざ)る小さな花束(はなたば)のことです。 コサージは通常(つうじょう)、ワイヤやそれ専用(せんよう)のテープを使って作りますが、それらを用いず、身近なものでも簡単(かんたん)にできます。 まず、花の茎(くき)を約十センチくらいに水切りします。水切りとはボウルなどに水をためておき、その中で茎を切ることです。こうすることによって、花の水持ちがよくなるので、切った後もしばらく水につけておいてください。
配置が決まったら輪(わ)ゴムなどで留(と)めます。留めたら茎を切りそろえ、留めた部分をリボンで飾ります。胸ポケットにさしたり、ピンで留めて飾ってください。花は服に触(ふ)れても形が崩(くず)れにくいもの、バラやカーネーションなどが適当(てきとう)です。カスミソウを少し添(そ)えるだけでも華(はな)やかになります。 花の色も、服の色が濃(こ)い場合は淡(あわ)い色の花を選ぶなど、服の色に合わせるとお互いを引き立てることができるでしょう。 北松田平町にあるわが北松農高では毎年、下級生が三年生との別れを惜(お)しみながら卒業生にコサージを作り、式に華を添えています。
(北松農業高校施設園芸科教諭・三宅留美)
|
|
![]()
文と絵 上川晃子 ミサはシャボン玉をふいています。すると、いきなり声(こえ)が聞(き)こえてきました。「うわっ! 乗(の)り遅(おく)れちゃった!」 それは今、ふくれたシャボン玉の中に男の子がいて、その子の声でした。 ミサはおどろいて聞きました。「どういうことなの?」って。男の子は答えてくれます。「このシャボン玉の前のシャボン玉に乗る予定だったんだよ。僕(ぼく)はバブっていうんだ」って。それは、こういうことになるそうです。 シャボン玉には、目には見えない駅(えき)のようなものがあるそうです。シャボン玉を作る子の心のやさしさが、始発(しはつ)の駅になるんだって。
ミサは聞きます。「シャボン玉って、結局(けっきょく)、最後は割(わ)れちゃうじゃない」。バブは答えます。「それはね、終着(しゅうちゃく)駅に着いたってことさ」。「え? 何それって?」。ミサは聞きます。バブがまた答えます。「シャボン玉が着く駅のことだよ。シャボン玉って、割れちゃうまでに、空中に飛んでいるうれしさを吸い込んでいるんだ」。「え? それってどういうことなの?」。ミサは不思議(ふしぎ)に思って聞きました。バブは答えてくれます。「例(たと)えば、お年寄りに席に座(すわ)るようにすすめるよね。そうすると、すすめられたお年寄りはうれしいんだよ。そのうれしさって見えないけど空中に飛んでいるのさ。シャボン玉は、そのうれしさを中に吸い込んでためるんだ。そしてイッパイになったら、終着駅に着くんだよ」。「そしたらバブは、何をするのに乗るの?」。バブはまた答えます。「シャボン玉の中で吸い込んだやさしさを、僕らはキレイにたたんで、ためる役目をするのさ。たたんでためるのが下手(へた)な人がシャボン玉に乗ると、すぐにイッパイになって終着駅に着くんだよ」。ミサは「だからすぐに割れちゃうシャボン玉があるのか」って思いました。バブは続けて言います。「終着駅は工場(こうじょう)へつながっているんだよ」。「え? なんの工場なの?」。バブは答えてくれます。「夢(ゆめ)の工場さ」。「夢の?」。「夜にすてきな夢を見るよね。それはその工場で作っているんだ。それに、これから“しよう”と思う楽しいことが頭に浮(う)かぶよね。そういうことも、その工場で作っているのさ」 「そしたら、誰(だれ)かが“うれしい”と思うことをすれば、すてきな夢が見られるのね」。「それに今からする楽しいことだって、ポッと心に思いつくんだ」と、バブはニッコリ笑って言いました。 ミサは「そしたら、すすんでお手伝いしたら、お母さんのうれしさができるね」って思いました。 (長崎市多以良町、36歳、無職) |
こどもパークTOP | 長崎新聞TOP |