お花炭(おはなすみ)
小枝など原型崩さず
最近、空気や水の浄化(じょうか)をするということで「炭ブーム」が続いています。炭の中でも「お花炭」を知っていますか? 木の実や花、野菜、小枝などのそのままの形を崩さないようにして炭にしたもので、茶の湯の席で飾(かざ)り炭として使われることもあったそうです。材料によっては家庭で簡単にできます。 作り方はまず、材料を乾燥(かんそう)させておきます。バラなどの花を乾燥させる場合は、ドライフラワーを作る要領(ようりょう)で日陰(ひかげ)につるします。木の実は松の実、栗(くり)のイガなどが作りやすく、輪切りのレンコンも形がおもしろいでしょう。
材料、火力によって焼き上がる時間が違うので、途中でアルミ箔を開け中の様子を見ます。ドライフラワーの種類にもよりますが、十五分程度で出来上がるものもあります。焼き過ぎると形が崩(くず)れるので注意しましょう。 出来上がったらよく冷(さ)まし、市販の木炭に添えたり花瓶(びん)に挿(さ)して飾ります。普通の炭にそっと添えるだけで、雰囲気(ふんいき)がぐっと変わりますよ。火の扱(あつか)いにはくれぐれも注意して挑戦(ちょうせん)してみてください。 (北松農業高校施設園芸科教諭・三宅留美)
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文・酒井信子 絵・白倉幸美
おばあちゃんとようちえんにかよっているゆかちゃんは、おばあちゃんのへやにあるいろりであたたまりながらお話をしています。そばには、子猫のみけもすわっていました。 「あれ、ゆかちゃん。白いものが外でちらついてきたよ」 おばあちゃんはまどの外を見ながら言いました。 「白いもの? ああ、雪だ」 ゆかちゃんはまどの外を見上げながら、いろりのそばにすわりながら言いました。 「ニャーオ、ニャーオ…」 みけは寒そうです。 「今はね、いろりといっても、コンロをおいて火をもやさないけど、むかしはね、へやがけむりでいっぱいになる中で、火をもやしていたんだよ」
おばあちゃんは外の雪を見ながら言いました。「そしてね、お正月にはいろりの中でおもちもやいていたよ」 「ふーん、おもちこげたりしなかったの?」 ゆかちゃんがたずねます。 「そうね、ゆかちゃんのお父さんが子どものころは、そのこげたおもちを食べて、口をまっ黒にしていたっけ…」 おばあちゃんがそう言ったとき、 「えっ、本当に」 ゆかちゃんはおかしくなって笑いだしました。 そして、 「おばあちゃん、きょうも 火をもやしたら…」 ゆかちゃんは、火をもやすのがおもしろそうで言いました。 「そんなことしたら大変だ」と、おばあちゃん。 「どうしてなの…」 「どうしてだってゆかちゃん。今では火の用心がきびしいから、家がもえてなくても、けむりがひどいと、ピーポーピーポーと、きゅうきゅう車としょうぼう車がとんでくるからね」 「そうかあ、つまんない」 ゆかちゃんは、みけをひざにのせながら言います。 いろりをかこんでの語らいは、寒い日でも楽しそうでした。 (西彼長与町、65歳、主婦、絵は長女) |
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