竹の七夕飾り
節を利用して花器に
七月七日は「七夕(たなばた)」。年に一度、牽牛(けんぎゅう)星と織女(しょくじょ)星の二星が天の川で会うという伝説があります。竹に、願い事を書いた短冊(たんざく)を飾って祈る星祭りも行われます。
竹には節(ふし)があるので、それをうまく利用して庭や玄関でも飾(かざ)ることができるように、竹の花器(かき)を作ってみましょう。 まず直径三〜四センチの竹を探します。この時期は虫が多いので注意してください。竹は三十センチくらいのものを中心に、高さを変えて三本切ります。節が底の方になるようにし、立てたとき倒れないように底を平らに切ってください。底になる部分以外の節は硬(かた)い棒(ぼう)などで突(つ)いておきます。 次に輪ゴムを二重にし、三本の竹を束(たば)ねます。束ねたら輪ゴムが見えないように、リボンをつけます。 竹の中に水を入れ、竹の枝、野草や庭の花などを飾ります。竹が不安定だったりバランスが気になる場合は、飾りにもなるような石で竹の足元を固定(こてい)するといいでしょう。 少し手間はかかりますが、願いを込めて作ったら例年より願いが届くかも…。いつもと違う七夕飾りで楽しんでみてください。(北松農業高施設園芸科教諭・三宅留美)
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文と絵 小宮敬子 公園の片隅(かたすみ)に一本のモクレンの木がありました。まだまだ小さな木は、細い枝を精(せい)いっぱい広げて、空に向かって背伸びをしていました。子どもたちの遊ぶ姿(すがた)を見ては、仲間に入りたいと思っていました。一年、二年、子どもたちの声を聞きながら、モクレンの木はどんどん大きくなりました。 いつしか、モクレンの木は子どもの背をはるかに越えて、白い美しい花を咲かせました。木の周(まわ)りはいつもにぎやかでした。子どもたちが木のぼりしては、大きな枝で本を読んだりおしゃべりしたり。お母さんにしかられて涙(なみだ)を流したときには、そっと緑の葉がぬれたほほを隠(かく)してあげました。 ところが、春の足音が近づいたある日、モクレンの木はばっさり切られてしまいました。横に倒された枝には、小さなつぼみが悲しく閉(と)じたままでした。
「木から落ちたら危(あぶ)ないから」「電柱に当たって、じゃま!」 でも、子どもたちにはなぜだかわかりませんでした。 いつしか、みんなに忘れ去られ、根っこだけになったモクレンの木は、さみしさをぐっと土の中に押し込めました。花も咲かず葉もしげらず、公園の隅で空を見上げていました。思いきり枝を伸ばし背伸びをしてみたいと思いました。風に葉をなびかせ、大声を出したいと思いました。 根っこは空を見上げて、大きな木だったころを思い出していました。目の前には、青い空のキャンパスが広がっています。その中でモクレンの木は、風に吹かれ枝を広げて、堂々(どうどう)と立っていました。けれども、白い花がさみしそうに、さようならとハンカチをふるように消えてしまいました。 そのとき、小さな手が根っこの上をなでました。小さなほほが、ぺたっと木のはだにくっつきました。 “とっくん、とっくん” 小さな鼓動(こどう)が伝わります。 日が暮れて誰(だれ)もいなくなった公園で、小さな子どもが泣いています。お母さんにしかられたのでしょうか。でも、根っこには、涙を隠してあげる枝も葉もないのです。ただじっと、流れる涙を一しずく受け止めてあげました。そして、小さな影が走り去っていくのを、大きな木だったころのように、優しく見守っていました。(対馬上県町佐須奈乙、43歳、主婦) |
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