子どもを考える
(2008年5月4日付)
 日本列島は各地で既に夏日(25度以上)を記録している。暦の上では「こどもの日」の5日が立夏で、初夏を迎える。このころは、季節の変わり目、衣替えの時節でもあるが、少年時代に味わった忘れ難い体験がある▲例年、わが家では連休中に長ズボンから半ズボンに衣替えだった。軽装で羽を伸ばし初夏を満喫したものだが、小5の時だった。連休明け、さっそうと半ズボンで登校した。だが、冷え性も手伝って授業中、思わぬ尿意と闘う羽目に▲やがて染み込んだ座布団から床にポタポタ。半べそ寸前だった。気づいたのは、後ろの女の子2人。え? あのM君が? だが、騒がず先生にも伝えず、休憩になると雑巾(ぞうきん)を持ってきてくれた。かばってくれたのだ▲教室がざわつくこともなく、うぶで多感な少年の心もそう傷つくことはなかった。級友の態度が大きな救いだった。子ども心にも思いやる気持ちの大切さを痛感した▲成人後も度々あの日を思い出してきた。子どもは、感動するものがあれば、自分がされたように、するようになるものだ。ましてや子どもは親の背中を見て育つ▲県は先ごろ「子育て条例」の素案をまとめた。保護者や学校、地域などの役割が盛り込まれている。県民ぐるみの子育ては結構なことではある。せっかくの連休中だ。こんな時は教え込むことはよい。子どもたちに多彩な出会いや体験をさせたい。(剛)


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