インドがアメリカと先月に最終合意した民生用原子力技術協力について、インド側から支持を要請された安倍首相が22日、明確な支持表明をしなかったことに注目したい▲首相はインドで会談したシン首相に、「唯一の被爆国として核不拡散体制への影響を十分に見極めていく。注意深く検討する必要がある」と慎重に対応する姿勢を示したという▲この協力をめぐっては、アメリカが、核拡散防止条約に加盟していない国がすべての原子力活動を国際原子力機関(IAEA)の保障措置下に置いていない場合、その国との原子力協力を許可しないとする自国法律に該当するインドを例外扱いするため、交渉過程から問題だと指摘されていた▲さらに最終合意は「インドが核実験をすることを認めるととれる」内容になっているという(ウェブサイト核情報)。1998年のインドとパキスタンの核実験を受け、両国に核兵器開発計画の即時中止などを求める決議を国連に提出した国として支持できないのは当然だ▲22日に両首相が発表した共同声明には「適切なIAEAの保障措置の下、国際的な場での建設的論議に期待」とあり、今後に含みを持たせている▲合意内容が発効するにはインドなどへの核関連機器輸出を禁止してきた原子力供給国グループ(NSG)の規則変更などが必要。被爆県としてNSG事務局を務める日本政府に誤った対応をしないよう要求すべきだ。(謙)
|