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“虫食い”出欠改善せず
県が七月設置した「県県庁舎整備懇話会」が、意見集約へ向け、大詰めを迎えている。県の試算で新庁舎建設費用は約三百七十億円ともいわれる巨額プロジェクト。視察を除いて五回を重ねた同懇話会を振り返り、委員たちが県庁舎整備について何を議論してきたのかを検証したい。(報道部・吉岡俊治)
金子知事が懇話会に諮問した事項は(1)県庁舎整備に関すること(2)県庁舎建設の基本方針等に関すること(3)その他、県庁舎整備等に関し必要な事項−の三つ。諮問理由は▽現庁舎の老朽化と狭隘(きょうあい)化、分散化による行政サービスや効率的運営への支障▽災害発生時の防災拠点施設としての機能整備▽新県庁舎建設予定地の長崎魚市跡地が二〇〇九年度に埋め立て工事を完了する予定で、庁舎整備の具体化が必要となったこと−などとした。
七月十二日の第一回には知事が委嘱状交付のために出席し、委員と直接論議する唯一の場となった。田上長崎市長は「諮問事項が抽象的。議論のポイントをもう少し具体的に挙げてほしい」と要望。朝長佐世保市長も「長崎魚市跡地が最適と県議会で決まっている。場所の問題も議論して良いのか」と疑問を呈した。

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出席:○ 欠席:×
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知事は「もう魚市跡地で決まっている中で、あらためて議論するのはいいかとの考え方もある」と認め「県議会では(移転を)議論していたがマスコミもあまり取り上げなかった。この懇話会に資料をいろいろ出して議論している姿を(県民に)見てもらい、最終的な方向付けの中で基本方針を出すしかない」と説明。「議会が認めている前提での話でなかなか難しい。その辺の心中を察し、よろしく運営をしてほしい」と極めてあいまいな態度だった。
同懇話会は「県民に魚市移転を周知する舞台装置」とも受け取れる発言で「懇話会はガス抜きか」(高石哲夫連合長崎前会長)との不満も上がったほどだ。諮問事項の「基本方針」には「場所の問題」(県知事公室)を含んでおり、移転の是非を含め闊達(かったつ)な議論を交わせるはずだった。だが「議会の重み」を意識した知事発言は「魚市移転ありき」を委員に印象づけた。
一方、県議会で再三、指摘されていたのが「懇話会は県民の代表たりえているのか」という問題。県議会一般質問などでは「欠席が多い」と苦言も出たため、県知事公室は七月定例会で「事前に十分な日程調整を行いたい」と陳謝した。
本紙が、県ホームページで公開している委員の出欠を集計したところ、別表のようになった。本紙が取材した全委員の発言状況と照会したところ、出席率が高い委員ほど、積極的に発言している傾向がみられた。これは、同懇話会全体の論議を、少数の委員がリードし、また、活発な討論は少数の委員間に限られていたといえないだろうか。委嘱した県は「(議論を)情報公開することで、委員がこの問題をどれぐらい真剣に考え、議論をしているか、県民に分かってもらえる」と説明していたが、“虫食い”出欠が改善されることはなかった。
2008年12月18日長崎新聞掲載
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