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財政、防災など懸念噴出 長崎で県民の声を聴く会

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賛否両論が飛び交った「県庁舎整備について県民の声を聴く会」=長崎市上町、NBC長崎放送別館
 県議会県庁舎整備特別委員会(小林克敏委員長)が7月から県内8カ所で巡回開催中の「県庁舎整備について県民の声を聴く会」が22日、長崎市内でもあり、賛否両論が激しく交わされた。

 委員とともに、県幹部が整備基本構想案を説明するため壇上に並んだ。客席には田上富久市長、同市や周辺市町の議員、一般市民ら計約340人が座った。

 県は特に、現庁舎が震度6強の地震で倒壊し、防災拠点の機能を果たせない可能性を挙げて、魚市跡地に新築移転する意義を強調。委員は会派別に1人がこれに反対、3人が賛成の立場で意見を述べた。

 市民からは、反対意見として「地震で津波が発生すれば、海に近い新庁舎は避難場所に使えないのでは」「地球温暖化で海面が上昇すれば、魚市跡地どころか周辺一帯が水没する」といった防災面の懸念が噴出。「不況の今は雇用対策を優先すべき」「県の借金が1兆円以上あるのに建て替えるのはおかしい」「浜町や築町など中央地区の小売業が衰退する」など時期や財政、まちづくりの面で疑問や不満の声が相次いだ。

 これに対し県は、魚市跡地の安全性について「専門家も『問題ない』と判断した」とする一方、海面上昇による水害対策は「検討課題」とした。小林委員長は「耐用年数が限界」「県の借金のうち6割以上は国から戻る」「移転後の江戸町の跡地活用も含め、新しいまちづくりが求められる」などと述べた。

 一方、賛成意見では「整備を地元に発注し、経済活性化につなげてほしい」「跡地に長崎くんち資料館を建設し、観光客誘致に活用すべきだ」などの注文や提案が出された。

 田上市長も「現状のまま放置したり、現在地で建て替えるのは税金の使い方や安全面で致命的なマイナスがある。それよりプラスの部分を伸ばすのに知恵を出した方がいい」と新築移転や江戸町の跡地活用に理解を示した。


2010年8月23日長崎新聞掲載
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