五島市が記念誌を発刊 経過や証言まとめる

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カネミ油症の概要や被害者の証言をまとめた記念誌「回復への祈り」
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五島市は6日、1968年に発生し、本県に被害者が多い食品公害カネミ油症事件の経過や被害者の証言などをまとめた記念誌「回復への祈り」(A4判、116ページ)を発刊した、と発表した。
市は発生から40年が過ぎたことを契機に、被害実態などを記録し、次世代に伝えようと記念誌編さんを計画。昨夏に有識者ら7人で編さん委員会を立ち上げ、作業を進めていた。
記念誌は3章構成。第1章は下関市立大の下田守教授が「カネミ油症とは」を執筆。カネミ倉庫製の米ぬか油にダイオキシン類などが混ざり、油を摂取した大勢の人が被害を訴えた状況や、被害者の裁判闘争などを説明。不十分な実態把握で作られた診断基準の問題点も指摘している。
第2章は、カネミ油症五島市の会の矢口哲雄会長や宿輪敏子事務局長ら13人の被害証言を掲載。汚染油を食べ、多様な病魔や差別に苦しんできた経過、救済を求める痛切な思いがつづられている。第3章では、カネミ油症被害者支援センターの藤原寿和事務局長、長崎新聞社報道部の山田貴己記者ら油症にかかわった18人の思いなどを掲載した。
400冊作成。市内の全小中学校や医療機関、県、厚生労働省などに配る。市健康政策課の吉谷清光課長は「油症の全容を知ってもらえる記念誌。要望や陳情活動にも活用したい」としている。
2010年4月7日長崎新聞掲載
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