カネミ油症を追う

認定患者8割超が骨や皮膚の病気 厚労省が健康実態調査

 本県に被害者が多いカネミ油症事件で、厚生労働省は31日、認定患者を対象に実施した健康実態調査の集計結果を発表した。骨や関節、皮膚やつめの病気にかかった患者がそれぞれ8割以上おり、1人で幾つもの疾病、症状があることも分かった。国が認定患者全体の疾病を、統計的に明らかにしたのは1968年の事件発覚以来、初めて。

 被害実態を把握し、治療法開発などに役立てるのが目的。2007年の与党(当時)救済策に国として初の調査が盛り込まれ08年度、認定患者1331人に調査票を送付、1131人が回答した。未認定患者は対象外。

 調査結果によると、これまでにかかった病気は骨・関節が85・1%、皮膚・つめが82・5%、その他80・2%、口の中78・4%、目74・4%−など。症状は腰痛が約7割、全身倦怠(けんたい)感と肩こり、手足のしびれがそれぞれ5割以上。多くが複数回答だった。また、7割以上が「健康問題が日常生活に影響している」とした。

 当時、ダイオキシン汚染の食用油の大半が家庭の食卓で使用され、家族単位の被害が多いとみられるが、家族全員が認定されているケースは47・7%にとどまっている。家族内の一部認定は33・8%、本人のみ認定は5・4%で、家族内の未認定患者の存在が浮かび上がった。悩みやストレスの原因は「自分の病気や介護」が最多。自由記載欄は630人が答え、健康不安や生活上のストレス関連が340件、治療法開発の要望が110件だった。

 調査結果は今後、全国油症治療研究班が油症検診のデータと合わせ、解析するという。


2010年4月1日長崎新聞掲載


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