カネミ油症を追う

油症患者の悲しみ代弁 ウエスレヤン大学生が対話劇

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下田さんの手記を心を込めて朗読する内野さん=諫早市、長崎ウエスレヤン大・西山ホール
 【諫早】諫早市の長崎ウエスレヤン大・西山ホールで9日、カネミ油症事件を題材にした学生の対話劇「夜明けはまだか」が上演された。舞台に立った学生らは、油症の複雑な経過や被害者の苦悩などを朗読。約150人が聞き入った。

 同大のクリスマス礼拝の一環。油症問題を取り上げるのは初めて。山城順教授が、同市在住の油症患者、下田順子さん(48)の手記と福岡県の患者の故紙野柳蔵さんの著書を基にシナリオを執筆。学生28人が劇にかかわった。

 劇は、スクリーンに公害、カネミ油、昔の患者の写真などを映し出し、食用油にポリ塩化ビフェニール(PCB)などの化学物質が混入したこと、油症問題がいまだに未解決であることなどを伝えた。賛美歌斉唱もあった。

 後半、下田さんの手記は同大4年の内野絹子さん(22)が朗読。「皮膚症状が現れ、くさい体といじめにも遭いました」「私の体にはPCBという毒が蓄積している」−。下田さんの悲しみと怒りを静かに代弁する内野さん。会場では、涙をふく市民の姿もみられた。下田さん自身も客席で鑑賞した。

 終演後、中国・内モンゴルの留学生2年、サリナさん(25)は「もっと(企業など)周りが責任を取るべき」、3年の石田豊樹さん(21)は「事件を初めて知った。どうにかしなければ」と感想。内野さんは「少しでも下田さんの思いが皆さんに届いてほしいと純粋に思う。私自身、油症問題にこれからも関心を寄せていく」と話した。


2009年12月10日長崎新聞掲載


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