カネミ油症を追う

カネミ油症被害者・宿輪さん苦しみや現状語る 岐宿中で講演

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油症の苦しみを語る宿輪さん=五島市、岐宿中
 【五島】五島市岐宿町の市立岐宿中(西田雅実校長、129人)は8日、学校独自に設定した「人権学習強調月間」に合わせ、カネミ油症に関する講演会を開いた。カネミ油症五島市の会事務局長の宿輪敏子さん(48)が全校生徒に油症の苦しみや被害者の救済が立ち遅れている現状を語り、弱者への思いやりの心を持つことを呼び掛けた。

 宿輪さんは小学校に入学するころ汚染油を食べ、目が開かなくなったり歯から出血した経験を説明。一時、母親が瀕(ひん)死の状況に陥った状況なども交え、油症の恐怖を伝えた。「当時、子どもの健康を願い、手作り料理を出したお母さんたちには、今も自分を加害者と思っている人も多い」と涙ながらに話した。

 後半は、家族で認定、未認定に分かれる診断基準を批判。国の救済も乏しく、加害企業カネミ倉庫が賠償金を支払っていない点などにも触れ、「甚大な人権侵害と戦っている」と語った。生徒に対しては「弱い立場の人を助ける大人になってほしい」と呼び掛けた。

 生徒を代表し、人権集会実行委員長の西村七夢さん=3年=が「カネミ油症についてもっと調べ、苦しんでいる人の気持ちを知りたい」と述べた。


2009年12月9日長崎新聞掲載


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