カネミ油症を追う

油症患者が救済法案成立を要請 民主・本県議員ら意欲

写真
油症患者たちの涙ながらの訴えを聞く犬塚(右)、福田(左)両議員ら=参議院議員会館
 【東京支社】本県のカネミ油症患者らが12日、東京の参議院議員会館で、本県選出で民主党の犬塚直史参院議員、福田衣里子衆院議員(長崎2区)らに、来年の通常国会での抜本的な救済法案の成立を要請。犬塚議員は「油症に再度スポットを当て、立法措置で解決を図る」と述べ、法案成立に意欲を示した。

 政権交代後、油症患者が上京して国会議員に要請したのは初めて。救済の流れを加速させようと、五島市、諫早市、東京在住の患者5人と、ほかに弁護士、カネミ油症被害者支援センターの10人が訪れた。

 要請書は、長妻昭厚生労働相あて。カネミ油症五島市の会の宿輪敏子事務局長は、国の謝罪、認定制度の見直し、医療費、健康管理手当、遺族給付金の支給など要請項目を読み上げ、ダイオキシン被害の深刻さと次世代被害を訴えた。諫早市の下田順子さんが「本当に救済してほしいのは油症とさえ認められていない未認定被害者。せめて、良かったって言って笑みを浮かべて亡くなっていけるような環境を整えて」と悲痛な思いを語ると、患者のすすり泣く声が会場に響いた。

 患者を支援する保田行雄弁護士は「油症の解決なしに日本の正義も良心もない。未知のものを食べさせられ苦しむ患者に政治が光を当てることに政権交代の意義はある」と強調。

 福田議員は「理不尽な形で病に侵され誰も救ってくれない苦しみは肝炎と同じ。油症問題の解決に全力を尽くす」。犬塚議員は、患者の「来年の通常国会、お願いします」の声に「そのつもりです」と答え、「(要請書は)民主党県連を通じて党幹事長室に提出するのが一番スムーズに進む」とした。


2009年11月13日長崎新聞掲載


TOP