被害女性の半生描いた劇の練習大詰め 10日、初披露

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台本を確認する劇の出演者ら=五島市三尾野1丁目、福江総合福祉保健センター
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【五島】五島市のカネミ油症事件を考えるワークショップ(宿輪敏子代表)は油症確認から丸41年となる10日午後1時半から、同市の福江総合福祉保健センターで「食の安心・安全豊かな五島市大会」を開き、油症被害者の40代女性=諫早市=の半生を描いた劇「沈黙の海」を初披露する。劇の練習は4日、大詰めを迎えた。
女性は家族で汚染油を食べ、小学生時は大量の鼻血や吹き出物に加え、残酷ないじめに苦しんだ。油症を隠し県外で就職後も、追うように検診の連絡が会社に入り混乱。体調を崩し長崎市に戻った後は自殺を考え街をさまよった。だが、油症で亡くなった人のためにも生きようと踏みとどまる。その後、理解ある男性と結婚し、近年は講演や街頭で被害者救済を訴えている。
4日はリハーサルがあり約20人が参加。出演者や裏方のメンバーはせりふやしぐさ、大道具の配置、照明調節などを細かく確認。演出を担う福江中教諭の西田紀子さん(54)が「自信を持ってやってほしい」と呼び掛けた。女性役の洗川里紗さん(16)=五島海陽高1年=は「女性がつらくても前向きであることを表したい」と意気込んだ。
劇はナレーションやスクリーンを通し、油症事件の経過や被害の症状を示す写真も伝える。モデルの女性は「私だけでなく各地の被害者が41年間を過ごしてきた事実を認識してほしい」と強調。宿輪代表は「10月10日を被害者救済のきっかけとしたい」としている。
大会では劇のほか、福江中が油症事件を通し環境問題を考えた取り組みを報告。佐世保市の特定非営利活動法人(NPO法人)大地といのちの会の中尾慶子理事が「免疫力を上げる食のあり方−新型インフルエンザに負けない体づくり−」と題して講演する。
2009年10月5日長崎新聞掲載
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