カネミ患者を自主検診 医師団が五島来島
【五島】カネミ油症患者が集中する五島市に、水俣病の研究で知られる熊本学園大の原田正純教授(74)を団長とする医師団が8日来島し、患者への自主検診を実施した。原田教授の同市での自主検診は2004年以来で、根本的な治療法が確立されておらず家族内で認定、未認定に分かれるなど問題が多いカネミ油症事件の患者を追跡調査し、全面救済への足掛かりにするのが目的。
医師団は、原田教授や水俣協立病院名誉院長の藤野糺(ただし)氏ら9人。原田教授は1970年代以降、五島で検診を重ね、患者の訴えに耳を傾けてきた。ダイオキシン類の血中濃度などを重視した現行認定基準を批判し、油を食べたことが明らかな全員に手帳を発行し、医療費を支給することなどを提言している。
医師団は奈留町の市奈留保健センターで自主検診を実施。未認定患者7人、新認定患者5人を含む計26人の患者が受診した。
原田教授は「一人の患者がさまざまな症状を持ち、家族内で認定、未認定に分かれている人も同様の症状がある。今の認定基準はおかしい。検診で油症の実態を明らかにし、発表し、問題提起したい」と話した。
受診した男性(74)は「原田先生はよく話を聞いてくれた。今回の検診が健康になることにつながれば」と期待を込めた。
医師団は9日も、玉之浦町中央公民館で患者45人を対象に自主検診をする予定。
2009年8月9日長崎新聞掲載
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