カネミ油症を追う

カネミ油症患者3人が長崎で初会合 苦悩や不安を本音で、継続した連携確認

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カネミ油症のさまざまな症状、偏見などに悩み、自殺しようとした記憶を語る女性患者=長崎市内
 県本土在住のカネミ油症患者が7日、長崎市内で会合を初めて開いた。集まったのは3人と少なかったが、これまで人に言えなかった苦しみや悩みを本音で語り合い、今後も継続して仲間の輪を広げていくことを確認した。

 五島市では患者会活動が進んでいるが、本土側では情報交換の場さえなく、個々は孤立している状況。諫早市の認定患者の女性(47)らが、つてを手繰って参加を呼び掛け、長崎市の40代の新認定と50代の未認定の女性が集まった。

 未認定の女性は五島市出身で、家族全員が未認定。30代から頭痛、吐き気がひどくなり内出血、めまい、倦怠(けんたい)感、体の痛み、骨折など多様な症状に襲われたが、病院では原因不明、異常なしと診断されてきた。近年、ニュースで映ったカネミ倉庫製汚染油の一斗缶に見覚えがあり、母に当時の事情を聴くなどして汚染油の摂取と油症であることの確信を徐々に深めたが、「本土では油症の情報が全くなかった」。昨年、初めて長崎市内で油症検診を受診。ダイオキシン類の血中濃度が基準を大きく上回ったが、認定されず経過観察中だ。

 「疲れやすく、やる気がないとか怠け病とか言われる。精神的にきつい」「何度も生あくびが出る」「私もおんなじ」−。人に話したことのない症状も語り、共感し合う3人。認定患者の女性は自殺寸前に至った記憶を語り、ほかの2人はうなずきながら涙をぬぐった。長崎市内の油症検診などの広報が不十分なこと、子どもへの油症の影響と不安、油症事件におけるカネミ倉庫やカネカ、国の責任にも話が及んだ。

 未認定の女性は「こうやって話すと、苦しみは自分だけではないと思える。情報が得られる場があると心が救われる」。呼び掛け人の女性は「本土は、患者同士のつながりがほとんど無の状態。少しずつ支え合いたい」と話した。


2009年7月8日長崎新聞掲載


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