カネミ油症を追う

「思いやりの心持って」 “五島市の会”宿輪さんが福江小で講演

 【五島】五島市錦町の市立福江小(山下彦幸校長、553人)は26日、「福小っ子の心を見つめる教育週間」の一環でカネミ油症に関する講演会を開き、カネミ油症五島市の会事務局長の宿輪敏子さん(47)が全校児童に油症被害を分かりやすく伝え、思いやりの心を持つことの大切さを訴えた。

 同小は児童が地元に被害者が多い油症を学び、命の尊さを考える機会をつくろうと宿輪さんに講演を依頼。同小によると、油症患者が市内の小学校で講演するのは初めてという。

 宿輪さんは「41年前、カネミ油という毒を食べました」と切り出し、顔が腫れたり目が開かなくなった状況を説明。油を食べた同級生が学校で「臭い」などといじめられたことも伝えた上で「この世界にいじめていい人なんか一人もいない。みんな大切な命」と強調した。

 多くの患者が今も苦しみ、救済を求めて署名活動を始めていることも知らせ「皆さんにも力になってもらいたい」と訴え、最後に「思いやりの心を持ち、弱い人を守る正義の味方になってほしい」と呼び掛けた。

 この後、6年生の酒井知尋さん(12)が「私の体中にできものができたら学校に行けなくなったかもしれない。カネミ油症の人は頑張ったんだと思う。思いやりと正義を忘れず、今後もカネミ油症を学んでいきたい。ありがとうございました」とお礼を述べた。


2009年6月27日長崎新聞掲載


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