カネミ油症を追う

患者が苦悩の半生語る 五島で「カネミ油症ワークショップ」

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油症に苦しんだ半生を語る女性(手前)=五島市、フリースペースひまわり
 【五島】カネミ油症患者の実話に基づく劇の制作に取り組む「カネミ油症事件を考えるワークショップ」(主宰・宿輪敏子さん)の会合が13日、五島市内であり、劇の対象となった諫早市の40代の女性が、汚染油を食べて病気やいじめなどに苦しんだ半生を伝えた。

 ワークショップの参加者が実体験を直接聞こうと女性を招いた。女性は幼少時代から今までに油症がもたらした苦悩を吐露。小学校入学前に家族で油を食べ、鼻血が頻繁に出るようになり、小学3、4年生のころには体に吹き出物ができ、同級生から「そばによるな」といじめを受けたという。「学校は地獄だった」と涙ながらに話した。

 「何でカネミ油を買ったとね」と母親を責めて後悔したことや、県外に出て油症を隠し勤めていた会社に突然県庁から検診の連絡が入り、混乱した状況も説明。病が悪化し、本県に戻った後については「自殺を何回も考えた」と話した。

 女性は、2人の子どもへの油症の影響に不安を抱いている。同じ油を食べたのに、家族内で認定患者と未認定患者に分かれている矛盾への怒りもあらわにした。

 参加者は女性の話を真剣なまなざしで聞き、熱心にメモを取っていたが、途中で涙を流す人も相次いだ。今後、話を基に劇のストーリーを構成する。


2009年6月14日長崎新聞掲載


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