カネミ油症を追う

新たに署名活動展開 五島市の会が救済立法を目指し

 【五島】カネミ油症患者でつくるカネミ油症五島市の会(矢口哲雄会長、会員二百二十一人)は二十五日、五島市の福江総合福祉保健センターで理事会を開き、国による根本的な治療方法の開発や認定基準の見直しを訴える署名活動の実施など本年度の活動計画案を承認した。二十九日の総会で正式に決める。

 署名活動は同会の新たな取り組みで、約四十年にわたり苦しんできた患者の抜本的救済を勝ち取るため広く市民に賛同を求める。集めた署名は、患者救済のための立法を求める請願に添え、衆参両院議長に提出する方針。署名を書いてもらう文書には、患者が願っている▽全国での医療費の無料化▽健康手当の支給▽加害企業カネミ倉庫が患者に賠償金を支払っていない事態の打開−などを明記する予定。

 活動計画案には、厚生労働省が昨年度実施した認定患者への健康実態調査の分析が公正に行われるよう五月末をめどに同省に要望することも盛り込んだ。カネミ倉庫に治療費の拡充などを求め、ポリ塩化ビフェニール(PCB)を製造したカネカ(旧鐘淵化学工業)に救済を求めることも明記。一方、五島中央病院の油症外来を、現状より受診しやすい環境にするよう要望する活動に取り組むことも含めた。

 同会の宿輪敏子事務局長は署名活動について「数は力。被害者自らが取り組み、国会議員を動かし、救済のための特別立法をつくるしかない」と呼び掛けた。


2009年4月26日長崎新聞掲載


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