カネミ油症を追う

女性半数が流・死産、油症被害50人検診 五島で報告

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自主検診結果を報告する原田さん=五島市奈留町、奈留保健センター
 水俣病の研究で知られる元熊本学園大教授の原田正純医師(75)が24日、五島市奈留町でカネミ油症被害者50人の検診結果を被害者らに伝えた。9割近くの人に疼痛(とうつう)があるなど多様な症状が続く状況を示し、「皮膚症状は多少良くなったが全体的には深刻化している」との見方を示した。女性の半数余りが流産・死産を経験し、異常に発生率が高い実態も浮かび上がった。

 原田さんは1970年代以降、五島市で油症の自主検診などを重ねてきた。今回は、昨年8月に実施した成人の男性23人、女性27人の検診結果を伝えた。

 報告によると、自覚症状は疼痛88%、頭痛52%、めまい52%など。内科系症状では高血圧が56%を占めた。産婦人科系では12人が流産、3人が死産を経験し、原田さんは「驚くべき高率」と指摘。3人に1人は抑うつ状態で通院中か入院歴があり、「長引く病気などが原因」との見方も示した。

 国の全国油症治療研究班が加齢に伴う症状の可能性があるとの見解を示した骨粗しょう症は40%。研究班は「ダイオキシン類血中濃度と骨密度の相関関係がなかった」と説明したが、原田さんは「40年たってダイオキシンの値を調べるだけではおかしい。値が低いから骨粗しょう症と関係ないとは言えない」と述べた。

 報告会は25日、玉之浦町の公民館でも開かれる。


2010年7月25日長崎新聞掲載


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