カネミ油症を追う

救済法案は国会提出持ち越し 被害者団体ら「放置許されない」

 民主党の議員らが成立を目指しているカネミ油症被害者の救済法案は、通常国会の16日閉会に伴い、次期国会以降に法案提出が持ち越された。民主党では引き続き超党派の議員立法を軸に調整を進め、被害者らの救済を目指す方針。

 同党の犬塚直史参院議員(長崎選挙区)らが中心となって法案提出を検討してきたが、菅政権発足に至る一連の政局の影響で国会審議が滞るなどして提出まで至らなかった。

 油症新認定訴訟弁護団によると、法案には油症事件発生当時に被害を届け出た患者の医療費負担などが盛り込まれる方向だったが、法案の持ち越しで今後、内容も再検討される見通しだ。

 カネミ油症五島市の会の宿輪敏子事務局長は「今国会で必ず救ってもらえると思っていたので本当に落胆したが、次は法が成立すると信じる」と述べた。さらに宿輪事務局長は「法案は中身が重要」と強調し、不備が指摘される認定制度の改正、医療費や健康管理手当の支給、治療法の研究・開発などを確実に盛り込むよう求めた。

 五島市玉之浦町の被害者の男性(80)は「政局の混乱で提出できなかったのだろうが、残念でたまらない。油症被害者を放置するのは絶対に許されない」と語気を強めた。


2010年6月17日長崎新聞掲載


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