カネミ油症を追う

油症救済法案、今国会成立困難な見通し 日程厳しく先送りの公算

 民主党の議員らが今国会に提出を検討しているカネミ油症被害者の救済法案は、会期末(16日)までの成立が難しい見通しとなっている。国会終盤となっても法案が提出されていないことに加え、民主党が成立を目指す他の重要法案の審議で、日程が極めて窮屈となっているためだ。

 立法作業を進めてきた犬塚直史参院議員(長崎選挙区)は「今国会での提出は日程的に厳しい状況。だが、最後の最後まで努力する」と話すが、現状では提出しても審議が時間切れとなる公算が大きい。同議員は、次期国会での成立も視野に「政治生命のある限り努力する」と述べた。

 被害者団体が求めている救済法案は▽国が被害者の全面救済を怠ってきた責任を認め、謝罪する▽被害者への医療費、健康管理手当支給−などが骨子。犬塚議員らの素案の内容は不明だが、同議員は「(政府提案の)閣法と議員立法の両方で可能性を探っている」とし、被害者の救済範囲の特定などが課題と説明する。ただ、厚生労働省が被害に対する国の責任を認めることに難色を示していることなどから、議員立法を軸とした調整となるもよう。民主党は過去、野党時代に抜本的な救済法案を議員立法で提出したが、審議未了で廃案となった経緯がある。

 衆院の厚生労働委員会では現在、民主党が重要法案と位置付ける労働者派遣法改正案などを審議中。法案の流れに詳しい国会関係者は「議員立法で提案しても審議に割り込む余地はないだろう。参院先議で法案を出したとしても会期が大幅に延長されないかぎり、成立は極めて難しい」と指摘する。

 一方、カネミ油症の本県被害者らは2日にも上京、関係の国会議員らにあらためて今国会での法案成立などを要請する予定。


2010年6月2日長崎新聞掲載


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