カネミ油症を追う

2509人が未認定、8割にだるさや頭痛 県が全国初の実態調査

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全国初のカネミ油症未認定被害者実態調査の結果を報告する坂田祐輔県生活衛生課長(手前)ら=県庁
 カネミ油症の未認定被害者を対象にした実態調査を実施した県は16日、調査結果を発表した。油症が発覚した1968年以降、県への被害届数は3335人に上り、約75%に当たる2509人(死亡含む)が未認定であることが判明。健康面を把握できた生存未認定者のうち8割が、全身のだるさや頭痛など何らかの自覚症状を抱えていることも分かった。未認定者の実態調査は全国で初めて。

 未認定者は国の健康実態調査の対象外で、救済制度は全くない。現在の診断基準は、有害化学物質の血中濃度を重視しているため、同一家族内で認定、未認定に線引きされるなど多くの問題点が指摘されている。

 調査は、未認定者の把握や診断基準見直しの検討材料を国に提供することなどを目的に県が昨年度実施。過去の調査や検診記録などから認定、未認定者を割り出し、調査が必要な未認定の1379人に健康面などを聞く調査票を送付、3月末で283人が回答した。

 未認定2509人の住所は長崎市530人、五島市1183人、両市以外の県内64人、県外203人、不明529人。

 所在確認できた636人のうち半数弱の286人が既に死亡。認定につながる油症検診を受診した経緯があるのに未認定のままのケースが4割強の282人(うち死亡76人)。

 健康面を把握できた生存未認定者のうち、5割強が全身のだるさ、4割以上が関節痛、頭重・頭痛、しびれ感に悩んでいることなどが明らかになった。1人で複数の症状を抱えていることも分かった。

 県は、未認定者に油症検診を勧めるほか、調査結果を国に報告する。

 油症新認定訴訟弁護団の保田行雄弁護士(東京)は「画期的な調査。認定、未認定とも発症から42年たっても慢性化した中毒症状に苦しんでおり、国による未認定実態調査や医療費、健康管理手当など公的支援措置の必要性を物語っている」と話した。


2010年4月17日長崎新聞掲載


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