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反対派非難、現場は緊張 付け替え道路着工

入り口に柵や網を設置する県石木ダム建設事務所の職員
入り口に柵や網を設置する県石木ダム建設事務所の職員=24日午後2時半、川棚町岩屋郷
 【東彼】反対地権者へ事前説明をせず、県が東彼川棚町で石木ダムの付け替え道路建設に着手した24日。緊張感が漂う現場では黙々と作業が続けられた。県の対応について事業推進派は「計画通りに踏み切った」と評価する一方、反対派からは「抜き打ちだ」と非難の声が上がった。

 「コノヤロー!」。午後6時すぎ。仕事から車で帰宅していた石木ダム建設予定地の反対地権者でつくる「石木ダム建設絶対反対同盟」の岩下和雄さん(63)の目に、県が24日に始めた付け替え道路の工事現場が飛び込んできた。工事が開始されたことは昼すぎに家族からの電話で知っていた。だが、出勤時にはなかった工事案内板や緑色の防護柵を見た瞬間、怒りが沸き上がった。

 岩下さんは「まさにあの時と同じ。『誠意を持って話し合いを』と言いながら結局抜き打ちだ」と憤る。県が機動隊を導入して強制測量に踏み切った1982年。「あの時、県は1週間前に(強制測量を)しないと言いながら、突然始めた」。事前に知らされることなく始まった今回の着工は「昔と何ら変わらない」。

 絶対反対同盟の松本好央さん(35)も「県は着工前に地権者に説明するのではなかったのか。ひきょうだ」と語気を強める。

 同日の作業中、県の担当者が高台に立ち、警戒するかのように反対地権者が暮らす水没予定地に目を凝らしていた。着工を知らず反対地権者は行動を起こせなかったが、工事の実力阻止に出る構えは崩していない。

 岩下さんは「われわれも仕事や家庭を持っている。一言で抗議運動といっても簡単にはできない。それでも県のやり方には屈しない。絶対反対の意志はみせ続ける」と断言した。


2010年3月25日長崎新聞掲載
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