集客策/各テーマごとに提案

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 「夜のイベントのバリエーションが少なすぎる」「テナントの営業終了時間が早すぎる」―。先月十六日夜、ハウステンボス(HTB)内の会議室。マーケティング、ホテル、アミューズメントなど所属部署の垣根を越えた二十―三十歳代の若手社員の活発な意見が飛び交った。

 支援企業の野村プリンシパル・ファイナンス(野村PF)がHTBの集客力を高めるために設けた社内プロジェクトチーム「CFT(クロス・ファンクショナル・チーム)」の一つ、ゾーニングチーム(十二人)の初会合。チームに与えられた課題は中高年、家族連れ、カップルなど客層に応じたエリア区分やエリアごとの施設内容、案内板設置計画など。この日は、サービスや運営などHTB全般にわたる問題点を出し合った。

 CFTは、ゾーニング計画のほか▽新設する温浴施設と宴会棟の内容▽新施設▽顧客サービス向上▽新ハウステンボスのイメージアップ推進―の各テーマごとにそれぞれのチームが三月末までに提案内容を調整し、まとめる。これを受けて経営陣が具体的な展開を検討、実施する。

 また、年間を通じ核となるイベントや日々のイベントの拡充も計画中で、既に米国で外国人パフォーマーのオーディションをしたという。

「ゾーニングチーム」の初会合。集客力アップに向けて活発な意見が交わされた=佐世保市、ハウステンボス

 HTB事業管財人の川端芳文・野村PF社長は、新生HTBの方向性について「ヨーロッパをイメージした滞在型リゾートづくり、基本コンセプト(リゾートづくりと環境との共生)に変更はない」と語る。経営戦略本部の責任者・瀬戸山聰執行役員も「ハード面は素晴らしい。イベントやエンターテインメント、接客などソフト面を充実させたい」とソフト重視の戦略を明かす。

 こうした集客への取り組みが急ピッチで進む一方で、「目玉がなく、インパクトに欠ける」という声も少なくない。長崎国際大国際観光学科の青山有三教授は「ハウステンボスはどう変わるのか。再生の象徴となる新しさが見えてこない」とし、「若年層をはじめ、幅広い年齢層に驚きや感動を与える新たな『魅力』をどう発信するかが課題」と指摘する。

 HTBによると、経営破たん(昨年二月)以前の来場者の六割を関東、関西方面や海外からの観光客が占めた。親和経済文化研究所の光冨龍彦専務は「ハウステンボス単独では集客の広がりに限界がある。魅力アップに加え、“点”から“線”への視点が必要。ハウステンボスは『九州観光』にとって重要で、各県の観光地(施設)との連携がさらに求められる」と強調する。

2004年2月3日長崎新聞掲載