佐世保市のハウステンボスが会社更生法の適用を申請してから一カ月。県内外で支援運動が広がりを見せる中、大型テーマパークは再建に向け地道に営業を続けている。申請に伴い、旧役員を中心に設置された業務執行本部で指揮を執る関係者に現在の状況や今後の展開、決意などを聞いた。

 信用取り戻し実力アップ
中川一樹・業務執行本部長
2003年4月1日長崎新聞掲載
責任者に聞く カット
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 ―この一カ月を振り返って。

 債権者に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。多額の債権を抱えた業者から「ハウステンボスは九州観光の核。しっかり再建を」と勇気づけられ、涙が出た。県、市が迅速に低利融資制度を設け、取引先の連鎖倒産を防ごうとしてくれたことに感謝している。

 ―県民には「ハウステンボスは敷居が高い」との批判もあったが。

 オープン当初は、関東、関西やアジア各地から観光客を呼び込むことが地域貢献という認識だった。地元業者との取引はあったが、県民に親しんでもらうという点で、努力が足りなかったことは否めない。

 ―更生法申請をどのように受け止めているか。

中川一樹・業務執行本部長
略歴 駒沢大経済学部卒。野村証券から1984年4月、長崎オランダ村入社。ハウステンボス常務、専務を経て2000年6月から副社長を務めた。
 以前から会社全体に危機意識はあったが、本格的に法的整理の話が進んだのは昨年末。信用して取引を続けてくれていた業者の皆さんに大変申し訳ない。銀行に増資や債権放棄を要請するために難しい目標を掲げ、結果だけを重視してきた付けだと思う。

 ―社員への思いは。

 ここ数年、数字や結果に追われ、元気がなかった。ハウステンボスの魅力を来場者に十分に伝えられない悪循環に陥ってはいなかっただろうかと、今にしてみれば思う。これを機に、明るい笑顔で来場者を迎えるように頑張りたい。

 ―今後、ハウステンボスにどのようにかかわるのか。

 私の役目は野球で言えばリリーフ投手。次のスポンサーに魅力アップをアピールするためにも、ゼロになってしまった信用を取り戻しながら、ハウステンボスの実力を今まで以上に引き出して集客を続けることが大事だ。営業力を高めながら、次のスポンサーにボールを渡したい。社員のまとめ役として、会社全体を盛り上げ、引っ張っていこうと思う。四、五年後に名実とも九州観光の核となり、アジアから注目される施設になれるようにしたい。