弁護士らが提訴前に意思確認の個別面談 在韓被爆者の国賠訴訟
出国すれば被爆者援護法に基づく健康管理手当を打ち切るとした旧厚生省局長通達(二〇〇三年廃止)によって援護の枠外に置かれ、精神的苦痛を受けたとして、韓国の被爆者が十二月初旬にも長崎地裁に国家賠償の集団訴訟を起こすのを前に、原告代理人の日本人弁護士らが二十一日、釜山市内で原告となる約九十人と個別面談。提訴の意思も含めた最終の確認作業をし、委任状を受け取った。
厚生労働省は、通達の違法性を認めた昨年十一月の最高裁判決を受け、日本に居住していないことを理由に手当を受給できなかった在外被爆者に対し、国家賠償請求訴訟を起こし裁判所が事実認定することを条件に、一人当たり慰謝料など百二十万円を支払うことを明らかにしている。
韓国原爆被害者協会(約二千七百人)は国などを相手に長崎、広島、大阪の三地裁に一斉提訴する方針。
長崎訴訟の第一陣は、釜山、慶南両支部から通達廃止前に手帳を取得した被爆者や遺族を中心に約百三十人が予定している。
面談には長崎訴訟に加わる原告のうち約九十人が集まり、通達で受けた不利益などを確認。許萬貞(ホ・マンジョン)釜山支部長(76)は「最終的には全会員が原告となるのではないか。最高裁が通達の違法性を認めたのに、裁判をしなければ慰謝料を払わないという厚労省の考えには納得できない」と話した。
2008年11月22日長崎新聞掲載
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