奈良の主婦・木村さんが非戦・非核カレンダー作製 資金難「今回が最後」
カレンダーで平和のメッセージを発信している奈良市の主婦、木村宥子さん(68)が、長崎の被爆クスノキの写真などを題材に構成した二〇〇九年版「非戦・非核のカレンダー」を作製した。「デモやシュプレヒコールは嫌い。自分に合った方法で」「カレンダーなら一年間、多数の人に見てもらえる」−。そんな思いで一九九六年版から自費で作り続けてきたが、「毎回赤字」という経費の問題が負担となり、十四作目となる今回で最後という。
木村さんは、財団法人理化学研究所の故仁科芳雄博士の調査団の一員として、原爆投下直後の長崎、広島に入った原子物理学者、故木村一治さんの長女。湾岸戦争で米軍機がイラクを攻撃する様子に小躍りして喜んだ若い米国人女性が広島平和記念資料館を訪れショックを受けた、との知人の話に「私たちはアメリカに原爆のことを十分に伝える努力をしてこなかったのではないか」と痛感し、カレンダー作りの一つのきっかけになったという。
〇九年版は「今も葉を茂らせる(生命力の)メッセージを伝えたい」と山王神社の大クスノキなど市内の被爆樹木四点を主な題材に選んだ。入市被爆者で、被爆体験の記録活動を続けている長崎の証言の会編集長、森口正彦さん(69)が撮影し、地図入りで印刷したほか、木村さんが評価する沖縄県西原町の非核反戦平和都市宣言なども紹介。広島、長崎に原爆が投下された八月六、九日には作製した約千部すべてに友人らと赤丸を手塗りした。
日本語、英語併記で一部六百円(送料別)。木村さんは「これで最後なのは残念だが、作ることが目的ではない。(平和のメッセージを伝える)新しい方法を考えたい」としている。問い合わせは木村さん(ファクス0742・71・1827)、メールはymkimu@ares.eonet.ne.jp
2008年11月7日長崎新聞掲載
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