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政府は被爆国の自覚を 62回目の長崎原爆の日



多くの遺族や被爆者らが参列した平和祈念式典。純心女子高の生徒は「千羽鶴」を合唱した=長崎市松山町、平和公園
 長崎は九日、六十二回目の原爆の日を迎えた。爆心地に近い長崎市松山町の平和公園では、「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が営まれた。田上富久市長は「長崎平和宣言」で、核保有国の核軍縮が進まず、核不拡散体制も危機に直面している状況を懸念。「憲法の平和と不戦の理念に基づき、国際社会で核兵器廃絶に向けた強いリーダーシップを発揮してほしい」と述べ、日本政府に対して、被爆国としての自覚を強く促した。

 さらに、久間章生前防衛相が原爆投下を「しょうがない」と発言したことなどを受け、「被爆国のわが国でさえも、原爆投下への誤った認識や核兵器保有の可能性が語られている」と憂慮。国是の「非核三原則」を法制化すべきだと迫った。

 式典には、遺族や被爆者、来賓の安倍晋三首相、柳沢伯夫厚生労働相、核保有国ロシアを含む十五カ国の政府代表者らが参列。

 首相就任後初めて参列した安倍首相は、「憲法の規定の順守」と「非核三原則の堅持」を挙げ、核兵器廃絶と恒久平和の実現に向け「国際社会の先頭に立ち全力で取り組む」決意を示した。

 式典は、平和を願う「長崎の鐘」とともに、市立長崎商高二年の山本ひとみさん(16)と久保康平君(17)の司会で始まった。遺族代表者らが、この一年間で死亡が確認された長崎原爆の被爆者三千六十九人の名前が記された名簿三冊を奉安。献水、献花に続き、原爆投下時刻の午前十一時二分には参列者全員で、犠牲者に黙とうした。

 田上市長は、平和宣言冒頭で、暴力団幹部に射殺された伊藤一長前市長に言及。「核兵器と人類は共存できない」と国際社会に訴えた平和市長の願いを「私たちは受け継ぐ」と表明。後段では、継承の象徴として被爆クスノキを挙げ「逆風が吹き荒れようとも、核兵器のない未来を決してあきらめない」とした。

 「平和への誓い」を述べた被爆者代表の正林克記さん(68)は、原爆を「空前の破壊力で放射線を浴びせ、一瞬にして無差別大量殺りくをやってのける地球の人類の悪魔」と表現。「核兵器のない世界の恒久平和を願って、足下から微力を尽くす」と述べた。



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祈念式典






城山小と爆心地公園





たいまつ行列と万灯流し







< 写真グラフ >

浦上天主堂の早朝ミサでは約350人の信者が犠牲者の冥福を祈った=長崎市本尾町


学級ごとに「平和の願い」を発表する児童たち=9日午前8時58分、長崎市城山町の城山小学校


「平和の泉」で原爆犠牲者の冥福を祈る人たち=9日午前10時13分、長崎市松山町の平和公園


世界中から届いた平和を願う千羽鶴=長崎市松山町、爆心地公園


広島市民を代表し式典に参列した秋葉市長(中央)=平和公園


式典では遺族代表ら5人が献水した=平和公園


式典で献花する被爆者代表ら=平和公園


原爆投下時刻の午前11時2分、犠牲者の冥福を祈り黙とうする平和祈念式典参列者=平和公園


原爆投下時刻には爆心地公園でも大勢の人が一斉に黙とうした


平和祈念式典で政府に被爆国としての自覚を強く促す田上富久市長=9日午前11時5分、長崎市松山町の平和公園


田上長崎市長が平和宣言文を読み上げた後、平和を象徴するハトが大空に飛び立った=長崎市松山町、平和公園


式典では城山小児童が「子らのみ魂よ」を合唱=平和公園


「子らのみ魂よ」を聞き思わず涙ぐむ参列者=平和公園


式典終了後、大勢の参拝者が原爆犠牲者に祈りを捧げた=平和公園




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