長崎の路面電車内で熱演 広島の被爆劇「桃の実」

 広島に原爆が投下された時、路面電車に乗務していた女学生の姿を描く演劇「桃の実」の公演が十五日、長崎電気軌道(長崎市)の貸し切り路面電車内であり、核兵器廃絶を目指す高校生一万人署名活動実行委のメンバーや市民らが、熱心に鑑賞した。

 東京の演劇集団「MOKELE MBE MBE PROJECT(モケレンベンベ・プロジェクト)」が核兵器廃絶と平和を願い、被爆地長崎で初公演した。蛍茶屋電停を発着、同市内を走る約一時間の車内で、学業と勤労を兼務した女学生の姿を力いっぱい演じた。同日は午前と午後の二回上演、計約六十人が鑑賞した。

 原作は「チンチン電車と女学生−1945年8月6日・ヒロシマ」(堀川惠子・小笠原信之共著)。昨年、東京の都電荒川線の車内で初演した。

 長崎原爆の投下時、学徒動員で長崎市内の路面電車運行に従事していた被爆者の和田耕一さん(80)=同市江里町=は、「あの時を思い出し、涙を抑えきれなかった」と感動。今年の高校生平和大使の草野昂志郎君(17)=県立長崎西高二年=は「当時、同世代にあった人のことをしっかりと受け止め、多くの人に伝えたい」と話した。

 同公演は十六日午前十一時と午後三時、蛍茶屋電停発着の電車内でも開催。問い合わせは藤沢さん(電080・3466・4960)。

2007年7月16日長崎新聞掲載







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